ドル円夏枯れで、相場変動も膠着の様相(8/6夕)

週明け6日の東京市場は、111円台前半でのレンジ取引。終日を通した値幅は本日も30ポイントに届かないなど、依然として方向性は乏しいままだった。

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ドル円夏枯れで、相場変動も膠着の様相(8/6夕)

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週明け6日の東京市場は、111円台前半でのレンジ取引。終日を通した値幅は本日も30ポイントに届かないなど、依然として方向性は乏しいままだった。

週末に対中を中心とした貿易問題への懸念が再び強まったこともあり、やや円高気味でオープン。ドル/円相場は、111.20円前後で寄り付いたものの、さらなる円高の進行も限定的だった。新規材料が乏しいなか、111.10-40円といったレンジ取引に終始し、明確な方向性は乏しい状況だ。16時時点では、111.30-35円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に、もっとも注視されていたものは、週末からの流れを継ぐ格好で「米貿易問題」と「北朝鮮情勢」。
前者については、クドロー米NEC委員長が「中国は通商で米を過小評価すべきでない」と発言したことに対し、中国外相は「彼は中国側からより強い反撃を期待しているようだ」と応酬するなど、受けて立つ姿勢を示していた。別途、トランプ米大統領から「追加関税が想定以上に機能」との自画自賛も。
対して後者は、週末の北朝鮮外相による行動ならびに関連報道をめぐり思惑が。一例を挙げると、ロイターは「シンガポールで米朝外相が笑顔で握手、再会談の約束も」と報じた反面、北朝鮮外相が演説で米国を非難、「一方的な非核化には応じられない」と発言した−−などとの報道も別に観測されていた。また、北朝鮮は労働新聞で「日本のプルトニウム保有は人道に対する罪」などと強く批判していたことも明らかになっている。

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6月、7月と小動きにとどまったドル/円相場だが、8月に入ってからも環境に大きな変化は見られない。実際、2日から本日までの値動きは111.10-85円で、まだ数日しか経っていないとはいえ価格変動は1円にも満たない状況だ。方向性は極めて乏しい膠着状態に陥っていると言わざるを得ない。上記ボックスを抜けても、110.50-112.20円には大きなボックスが控えており状況が一気に改善することは予想しにくいが、ともかく、まずは足もとの1円未満のレンジをどちらに放れるのか、その方向性が注視されている。

材料的には、引き続き米中そして日米の貿易問題への関心が高い。とくに後者は、9日にドル/円相場への直接的な影響もありそうな、「日米新貿易協議の初会合」を控え、思惑も台頭しやすい状況だ。短期的には、ドル/円の上値をキャップする要因として指摘する向きも少なくない。

テクニカルに見た場合、上下とも攻めにくく足もとはレンジ取引の様相を呈している。事実、先でも指摘したように2日以降は、111.10-85円のレンジ取引で、値動きは1円にも満たない。目先は111円台を中心とした膠着相場が続く可能性もある。
ちなみに、レンジを上抜けた場合は112.15円の直近高値、対して割り込んだ場合には110.58円の前回安値がターゲットとなりそうだ。

一方、材料的に見た場合、本日は目立った米経済指標の発表や、地区連銀総裁による講演などがとくに予定されていない。また、NYはオープンするが、カナダ市場は休場することなどを考えると、総じて動きにくそうな雰囲気にあると言わざるを得ないだろう。
ただ、継続案件として「米貿易問題」や「北朝鮮情勢」、「米・イランの対立問題」、「米露関係」など政治的な注目要因目白押しの状況に変化はないことから、流動性の低いなかの突発的なニュースによる荒っぽい変動にも一応注意しておきたい。

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ドル円日足

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.70-111.70円。ドル高・円安方向は、先週窟に割り込んできた移動平均の25日線が位置する111円半ばが今度は逆に抵抗に。抜けると、先週末高値の111.85円レベル、112円前後などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、先週末に時間足などでは数回トライして抜けることがなかった111.10円レベルがまずはサポート。割り込むようだと、先週安値の110.58円などが視界内に捉えられそうだ。

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