ドルは続伸期待されるも、調整にも要注意(7/13)

13日の東京市場は、ドルが強保ち合い。一時112.75円レベルまで値を上げ、ドルは連日の戻り高値更新となったが上値も重かった。

ドルは続伸期待されるも、調整にも要注意(7/13)

<< 東京市場の動き >>

13日の東京市場は、ドルが強保ち合い。一時112.75円レベルまで値を上げ、ドルは連日の戻り高値更新となったが上値も重かった。

ドル/円相場は、112.50円レベルで寄り付いたのち、ドルがじり高推移。前日記録したドルの戻り高値を更新し、一時112.75円レベルまで値を上げている。終値ベースで日経平均株価が400円を超える大幅高となったことなどが好感されている面もあったようだ。
しかし、ドル高の勢いは続かず。112円後半で上げ渋ると、その後は調整売りに押される展開。112円半ばへと軟落、16時時点では112.50-55円で推移し、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「米大統領の訪欧州歴訪」に関するニュースや発言について。トランプ氏も参加した北大西洋条約機構(NATO)で国防費支出問題が紛糾したとの複数報道や、米国のNATO離脱観測(トランプ氏は否定)などが取り沙汰されたうえ、訪英に関し英紙サンが「穏健な英EU離脱案、米英貿易協定の機会つぶす」としたトランプ大統領インタビューを報じていた。
そのほか、パウエルFRB議長の発言として「米の制裁関税は経済に悪影響」、別に「TTP11首席交渉官会合、17-19日に日本で開催へ」−−といった報道も観測されている。

<< 欧米市場の見通し >>

ドルは連日の高値更新で、本日の東京時間には112.75円レベルまで一時続伸してきた。昨日上げ渋った112.35-40円、昨年11月高値114.74円を起点とした、大きな下げ幅の76.4%戻しを上抜けたこともあり、テクニカルにもリスクは上方向で間違いなさそう。113円台回復、年初来高値の113.39円も視界内に捉えられた感を否めない。
ただ、今週の相場は週初に寄り付いた110.20円レベルを週間安値に一貫して右肩上がりの展開で、本日までに2.5円ほどの上昇をたどっている計算となる。そのあいだ大きな調整もなかっただけに、そろそろ下押しを警戒する声も聞かれはじめた。日柄的にも、週末でしかも東京勢は3連休前となるだけに、いったん利益確定売りなどが進んでも不思議はないかも知れない。

テクニカルに見た場合、12日に5月高値111.39円を突破したことに続き、そののちドルは112円台に定着した感がある。ポジションの偏りだけは気掛かりだが、新たなドル高ステージに入った公算が大きいだろう。次の目標は1月9日以来の113円台回復で、年初来高値の113.39円も視界内に捉えられている。目先はともかく、多少長い目で見た場合、いま少しドルは上値を伸ばす展開となりそうだ。

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(ドル/円 週足)

それに対するドルのサポートは、118.66円を起点とした週足ベースの長期下降トレンドラインが位置する111.65円レベルで、少し下の111.40-50円には同じ週足の一目均衡表の先行帯の雲が位置している。

一方、材料的に見た場合、7月のミシガン大学消費者信頼感指数など幾つかの米経済指標が発表されるうえ、FRBが半期に一度の金融政策報告書を公表する予定となっている。前者ももちろん、後者については「通商摩擦を受けた今後の金融政策影響に対する考え方」を注視している向きが少なくないようだ。
また、ボスティック・アトランタ連銀総裁による講演や、JPモルガン・チェースやシティグループの決算発表などにも注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.00-113.10円。ドル高・円安方向は、本日の東京高値の112.75円レベルで、抜ければ113円台回復をうかがう展開か。年初来高値の113.39円が名実ともに視界内に。
対するドル安・円高方向は、112.30-40円に弱いサポートが位置しており、まずはその攻防に注意したい。ただ割り込んでも、111円後半から112円前後にはサポートも多く、底堅そう。少なくとも大崩れするイメージは乏しい。

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