依然としてレンジ取引、方向性定まらず(7/9夕)

週明け9日の東京市場は、110円台前半を中心とした一進一退。終日を通した値幅も30ポイント強にとどまるなど、引き続き明確な方向性は乏しかった。

依然としてレンジ取引、方向性定まらず(7/9夕)

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週明け9日の東京市場は、110円台前半を中心とした一進一退。終日を通した値幅も30ポイント強にとどまるなど、引き続き明確な方向性は乏しかった。

ドル/円相場は、110.25円前後と前週末のNYクローズから比べて、やや円高水準で寄り付いた。週末に報じられた北朝鮮情勢(朝鮮中央通信が先週末実施の米朝会談について「米側の態度と立場は実に遺憾だった」と強く反発したとの報道」)や、米貿易問題に絡む幾つかの報道(共同通信「米の対中制裁第2弾、8月発動軸に検討」など)が影響していたという。
しかし、寄り付きレベルを日中安値に、レンジは狭いもののドルは底堅く推移。結局、16時時点では110.45-50円で推移、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、前述したような「米貿易戦争懸念」と「北朝鮮情勢」を除くと、「英国情勢」。早目の時間帯に、「デービス英離脱担当相が辞任」と伝えられるなか、テレグラフが「英EU離脱担当省のベーカー氏も辞任の方向となった」と報じ物議を醸していた。
そのほか、黒田日銀総裁による「安定的に物価2%超までマネタリーベース拡大方針継続」との発言や、「安倍首相が豪雨被害対応で、11日からの4ヵ国歴訪を取りやめへ」といった報道も観測されている。

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ドル/円相場は、完全に袋小路に入り込んだ感を否めない。先週末にかけては「米中がそれぞれ追加関税を発動」や「米雇用統計の発表」など、注目材料が相次いだものの、110円台を中心としたレンジ取引で、1週間を通した値幅も1円に届かなかった。まずは、足もと形成するレンジ、極めて狭く取れば110.20-80円レベル、広く取っても110.00-111.20円程度のボックス圏をまずはどちらに放れていくのか、その方向性が注視されている。
材料的には、盛りだくさんだった先週に比べ、今週はやや注目要因が少ない。しかも、本日に限れば日米ファクターより、欧州や英国に関しての注目材料が目につく。とは言え、たとえばポンド/ドルは今年4月以降のポンド下落基調がようやく一服した感があったものの、材料的にも再び下値余地をうかがわせるだけに、場合によってはドル/円などに与える波及的な影響にも注意を払いたい。

テクニカルに見た場合、極めて狭く取れば110.20-80円といったレンジを形成しており、方向性は乏しい。

ちなみに、前述したレンジの下限である110.20円近くには、再三再四指摘している移動平均の200日線が位置しており、強いサポートになっているようだ。対するレンジ上限の110.80円は、3日高値111.14円を起点とした目先下げ幅のフィボナッチ61.8%戻しにあたるテクニカルポイント。ともかく、止まるべくレベルで止まっているとも言えるなか、まずは目先レンジ110.20-80円のブレークする方向を注視しておきたい。

一方、材料的に見た場合、5月の消費者信用残高という米経済指標が発表されるものの、正直なところ関心はさほど高くない。影響は基本限定的か。
また、別にカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁による挨拶も予定されているが、それより先でも指摘したように欧州や英国に関しての注目材料が目につく状況だけに、英欧ファクターに注意を要するかもしれない。一例を挙げると、ブロードベント英中銀副総裁の講演やドラギECB総裁による欧州議会での証言、英政府「EU離脱に関する白書」公表などとなる。また、東京時間に報じられた「デービス英離脱担当相辞任」などに絡む続報や、市場の反応も気掛かりだ。

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ドル/円日足


そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.00-110.90円。ドル高・円安方向は、先週末に記録したドル高値110.80円レベルが最初の抵抗で、抜ければ7月高値111.14円、5月高値111.39円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、引き続き移動平均の200日線(110.15円レベル)をめぐる攻防にまずは注視。割り込んでも、110円前後はかなり底堅いイメージだが、109.60-65円に位置する一目均衡表の先行帯の雲の上限が視界内に捉えられかねない。

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