FOMC景気判断上方修正年内利上げ後2回
注目されたFOMCでFRBは政策金利を1.75%-2%のレンジに引き上げ、景気判断を「緩やかな」(moderate rate)拡大から「堅調」(solid rate)に変更した他、失業率、家計支出、等の見通しの表現も改善、「金利はしばらくの間長期的に通用すると期待される水準を下回る」との文言が削除されました。また、同時に発表された経済見通しの中で、年内の利上げ回数の見込みを1回増加させ、後2回(今年4回)に変更しています。
この発表を受けドル円は発表前の110.40近辺から110.85まで急上昇し、直近の高値を更新しましたが、その後はWSJ誌が伝えた来週か早ければ金曜にも米国が中国へ数百億ドル規模の輸入関税を準備中との報道に戻し、4:40現在は発表前の水準である110.40レベルでの取引、ユーロドルも1.1735まで急落の後1.18を一時回復するなどいずれも「いって来い」となりました。
パウエル議長は記者会見で現在の政策金利が中立的と考えられる水準のすぐ近くにあるとの認識を示し、今回は残した、政策についての「緩和的」との文言は中立水準に近づけば不適切になると述べました。また米国経済については非常にうまくいっていて経済の先行きは好ましい状況にあり、物価上昇率は夏に2%を越えるだろうとの見通しも明らかにしました。
尚、事前報道どおり、来年1月からは現在隔会で行われているFOMC後の記者会見を毎回の会合後に変更し、コミュニケーションの改善を図るとしましたが、これについて「記者会見の回数倍増は何のシグナルでもない」とも述べています。
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