リスク回避の動き強まり円独歩高(5/30朝)

29日の海外市場ではイタリアの政局不安が払拭できずリスク回避の動きが一段と強まる中でドル円は一時108.11の安値をつける局面がありました。

リスク回避の動き強まり円独歩高(5/30朝)

リスク回避の動き強まり円独歩高

29日の海外市場ではイタリアの政局不安が払拭できずリスク回避の動きが一段と強まる中でドル円は一時108.11の安値をつける局面がありました。東京時間7:00現在はやや戻し108.60レベルでの取引です。

イタリアでは首相に指名されたコッタレッリ氏が昨日提示した組閣案に大統領が難色を示し、引き続き本日再度会談する予定です。合意に達することができない場合には大統領は議会の解散を迫られる形となり、早ければ7月29日にも再選挙が実施される見込みです。

また、昨晩はトランプ政権が6月15日までに中国からの輸入品の課税リストを公表、その後すぐに課税が開始されると発表、中国商務省がこれに対しコンセンサスに反していると反発する動きがあり、一時鎮静化に向かうかと期待された米中貿易摩擦が再燃したことも、市場のリスク回避の姿勢を強めることとなりました。

円は危険避難通貨としての需要が集まりほぼ独歩高、これに対しイタリアの政局不安がポルトガル、スペインなどの債券が売られる形で周辺国にも波及しつつあることから、ユーロの頭は重く、昨晩ユーロドルは1.15割れこそ回避したものの、1.15台前半での取引が続いています。ユーロ売り、円買いの双方が加速したことでユーロ円は124円台半ば近くまで下落する場面もありました。NYダウは391ドル下げて24,361.45で終了しています。

イタリアの政局不安は単にユーロ圏の問題にとどまらず、システミックリスクによる他地域への波及や、新興国からの資金の離脱を通じ、金融危機化する恐れがあるとの議論まで出始めている状況です。とりあえず本日はマッタレッラ大統領とコッタレッリ次期首相候補が組閣で合意できるか注目されますが、いずれの結果にせよしばらくはイタリアの政局安定化は望み難く、逃避需要の高まりからドル円は3月の安値104.56から5月の高値111.40までの半値戻し107.98を意識せざるを得ない動きとなっています。

この後8:50からは本邦4月の小売売上高の発表があります。

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