ドル円 再び円買いリスクも日米首脳会談注視(4/17夕)

17日の東京市場は小幅にドル安・円高。値動き自体は30ポイントにも届かない小変動に留まったが、大引けにかけて107円台をしっかり割り込むなどドルの弱さが目についた。

ドル円 再び円買いリスクも日米首脳会談注視(4/17夕)

<< 東京市場の動き >>

17日の東京市場は、小幅にドル安・円高。値動き自体は30ポイントにも届かない小変動に留まったが、大引けにかけて107円台をしっかり割り込むなど、ドルの弱さが目についた。

ドル/円は107.10-15円で寄り付いたのち、日中高値の107.15-20円を記録したが、以降は小動きをたどるなかドルは冴えない値動きに終始した。10時過ぎに一度107円を割り込んだ際には、そののち何とか回復したものの、夕方にかけて再び107円割れ。しかし、2度目は戻せず、16時時点では106.90-95円で推移、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたもののひとつは、「中国絡み」と「日米首脳会談」に関するニュースなど。前者について幾つか例を挙げると、米WSJ紙「米、対中報復措置検討」、毎日新聞「日中経済対話、思惑一致」、朝鮮中央通信「北朝鮮委員長、中国芸術団の公演を鑑賞」−−などと報じられている。なお、本日は別途中国に関する経済指標の発表が相次いだが、内容はマチマチだった。
それに対し、後者は「トランプ政権が日米首脳会談の代表団を発表」したものの、その顔触れはボルトン大統領補佐官らのほか、ライトハイザー通商代表部(USTR)代表、クドロー国家経済会議(NEC)委員長が名を連ね、通商問題をめぐる協議を重視した布陣となっていたことを懸念する声も聞かれていた。

<< 欧米市場の見通し >>

マーケットで話題となっていた「米中貿易戦争」と「シリア情勢」は目先一服した感が強いなか、新たに17-18日に実施される「日米首脳会談」が波乱要因としてクローズアップされている。昨日、時事通信が「日米、首脳会談に通商政策代表を同席させる方針」と報じていたが、先にも指摘したように本日になり米国が発表した「代表団」をみると、米国が貿易赤字の縮小にかなり本気で取り組む姿勢がうかがえる顔ぶれと言えよう。少なくとも、協議が終わる18日までは、積極的に円を売りにくい状況が続く可能性もある。
いずれにしても、5日以来の相場は106.60-107.80円という1円強のボックスを形成しており、それを上下どちらに抜けていくのか、その方向性とタイミングに注意を払いたいところだ。

テクニカルに見た場合、昨日の日足は陰線引けで、本日の東京時間もドルは小安いが、先週末に超えてきた一目均衡表の先行帯の雲の下限が下支えとして寄与している感を否めない。ちなみに、本日は106.90円レベルに位置しているうえ、今後も緩やかな右肩下がり、来週末には106円前後までレベルを切り下げるだけに、このあとについても引き続きドルのサポートとして寄与する公算が取り沙汰されていた。
ただ、逆に日足が雲の下限をしっかり割り込めば、逆に抵抗としてドルの上値を抑制する可能性もある。

一方、材料的に見た場合、3月の鉱工業生産や同設備稼働率など幾つかの米経済指標が発表されるほか、クオールズFRB副議長による下院金融委員会での証言、ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁らによる講演も実施される見込みだ。また、ゴールドマンサックスをはじめとする米企業決算発表にも、注意を払いたい。
ただ、そうした要因よりも18日までの日程で実施される「日米首脳会談」には要注意か。なお、「貿易不均衡の是正や間接的な円高への圧力があると円高、懸念ほど圧力がなければ円安」−−に振れるとの見方が有力だ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、106.30-107.50円。ドル高・円安方向は、昨日NY高値の107.40円レベルが最初の抵抗で、抜ければ前回高値107.78円がターゲットとなろう。
対するドル安・円高方向は、一目の雲の下限が位置する106.90円レベルの攻防を注視。本日の東京時間には割り込めなかったが、しっかり下回ると、先週のドル安値である106.60円レベルが意識されそうだ。(了)

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