ドル円依然株価を注視ただ為替は基本レンジか
週明け12日の東京市場は、108円後半での一進一退。東京市場が「建国記念の日」の振替休日で休場となるなか、積極的な動意に欠ける値動きで、形成レンジも30ポイント強に留まっている。
ドル/円は先週末のNYクローズと大差ない108.80円レベルで寄り付いたものの、新規材料に欠けたこともあり動意薄。とくに時間が経つに連れて、膠着の様相が徐々に強くなり、夕方には108.70円挟みのベタ凪商状に。なお、週末に日経新聞などで報じられた「黒田日銀総裁続投」報道は、円高に歯止めをかける要因として一部で期待されていたが、値動きを見る限り不発に終わっている。
そうしたなか、時間外で取引されているNYダウは100ドルを超える上昇をみせたが為替市場に及ぼす影響も限定的。16時時点でのドル/円は、108.65-70円で推移し、欧米時間を迎えている。
一方、材料的に注視されていたもののひとつは、「平昌五輪とあわせた北朝鮮情勢」。週末から「南北首脳級会談、北が韓国大統領に訪朝を要請」などといった報道が観測されるなか、北朝鮮の労働新聞は「米国は五輪を政治目的に悪用、と糾弾」と報じていた。
また、それとは別に「トランプ米政権は、19年度米予算教書でインフラ整備に1.5兆ドル拠出」、「タカタ米子会社、エアバッグ訴訟の原告らと和解」−−などといった報道も観測されている。
<< 欧米市場の見通し >>
本日も引き続き注視される要因は、NYダウを中心とした世界の株価動向だ。前述したように、時間外で取引されていたNYダウ先物はアジア時間、堅調に推移したが、まだまだ予断は許さない。事実、先週末には一時450ドル安をたどっていた株価が、終わってみれば330ドル高になったという経緯もある。相場の波乱要因として、動静をしっかりと見極めたい。
ただ、株価の上下動に対する為替の耐性はかなりついてきている感も否めず、多少の変動であれば影響は限定的か。基本的には108円後半から109円前半を中心としたレンジ取引が続くとの見方も少なくない。
テクニカルに見た場合、先週末には108.05円まで下落し、ドルはザラ場ベースで年初来安値を再び更新してきた。リスクは引き続きドル安方向にバイアスがかかりそう。
そんな108円レベルを割り込み、さらに昨年9月安値の107.32円も「しっかり」下抜けると、ドルは過去1年以上にわたって形成してきた大きなレンジの下限を下方向にブレークすることになりかねず、下値はさらに波乱含みに。ドルの強気派は、土俵際に追い詰められつつある気もしないではない。
一方、材料的に見た場合、1月の米財政収支が発表されるほか、19年度の米予算教書の公表も実施される見込みだ。それらには注意を要する。
また、「本日どうこう」という話ではないものの、先週末から「ケリー米大統領補佐官や司法省ナンバー3のブランド司法次官が辞任あるいは退任を検討している」との報道がなされていることは気掛かり。今後の展開如何では、米政権運営不安が再燃する可能性も否定出来ない気がしている。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.20-109.20円。ドル高・円安方向は、本日の東京高値である108.80円レベルが最初の抵抗で、抜ければ一目均衡表の転換線が位置する109.25-30円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、108.40-50円に弱いサポートがあり、割り込めば、先週末に記録した108.05円が名実ともに視界内に捉えられそうだ。(了)
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2018.02.13
米株反発、ドル円は反応薄(2/13朝)
週明けの米国市場で株価が反発、NYダウは前週末比で一時500ドル超上げる局面もありましたが、終盤に反落し結局410ドル高の24,601.27で引けています。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2018.02.12
株価にらみつつ落ち着きどころを探る展開(2月第二週)
先週のドル/円相場は、終わってみれば「週初高・週末安」。株価の動きに振り回されつつ乱高下をたどるなか、週末には108.05円を記録し、年初来安値を更新する局面も
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。