ドル円下げ渋り米国祝日で小動き
米市場が独立記念日で休場の昨晩の海外市場でドル円はアジア時間の動きとはうって変わって113円台前半での小動きに終始しました。
昨日は北朝鮮のミサイル実験とその後のICBM実験成功宣言に一時112.74までリスク回避の円買いがすすんだドル円相場でしたが、東京時間夕刻五時以降は113円台前半を回復し、113.10-30レンジ内での小動きに終始しました。
米株式市場は休場、欧州株式は大手銀行モンテ・パスキの再建策がEUに承認されたイタリア以外の主要株価指数で全面安となっています。
昨晩は材料難の中ECBのプラート理事はユーロ圏のインフレは徐々に政策委員会の目標に向かっていくだろうとしながらも、インフレの高まりがデータに表れるには時間が必要で我々は忍耐強くある必要があると述べています。ユーロも昨晩は1.1340-50レンジを中心の小動きに終始しました。
昨日の北朝鮮のミサイルについて、先ほど米国務省はICBM試射と確認。「米国は核武装した北朝鮮を決して容認しない」と強く北朝鮮を非難しています。
事前にある程度予想されていたこともあり、昨日の北朝鮮地政学リスクの為替市場の消化は早く、わずか数時間でドル円は元の水準を回復しています。
しかし、中国を介した間接的な圧力をかけ続けたにもかかわらず、北朝鮮が米本土を直接核兵器で狙える兵器を所有したことで、米国の対応が違う次元に入る可能性は高いものと思われます。ICBMの開発を米国は従来より許容限度を超えたもの(レッドライン)であるとしてきており、アメリカの今後の出方が注目されます。米国は国連の安全保障理事会の開催を要請、5日に開催される見込みです。
ドル円は昨日の「ICBMショック」でも5日移動平均線さえ割り込まず、5月11日の高値114.37起点のフィボナッチ76.4%113.06も終値ベースでは回復して底堅い動きとなっています。
本日は米国休場明けで市場が本格的に再開される中で今晩のFOMC議事録公開や週末の雇用統計、G20などイベントも密で週後半は波乱含みです。
この後10:45に中国6月のサービス業PMIの発表があります。昨日は中国との貿易比率の高いオーストラリアで中銀の政策決定会合終了後オーストラリアドルが下落しており、結果と影響が注視されます。
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