<< 東京市場の動き >>
2日の東京市場は、ややドル高・円安。一時111.70円台まで値を伸ばすも上値は重く、レンジを脱却できなかった。
111.30-35円で寄り付いたあと、しばらくは揉み合い。20ポイントにも届かないベタ凪相場をたどっていたものの、前日比110円高で寄り付いた日経平均株価が一時200円以上の上昇をたどり、2万円の大台を回復したことなどが材料視されると、ドル/円も111.70円台まで値を伸ばしている。
その後、日経平均はさらに続伸し、317円高・2万0177円で大引けるも、為替市場はさらなるドル高・円安に繋がらず。ただ、終日高値圏を維持する展開で、16時時点では111.60-65円で推移し、欧米時間を迎えている。
材料的には、独仏伊首脳が連名で米の「パリ協定」離脱に遺憾を表明したほか、フィリピン警察による「マニラのカジノが襲撃され37人死亡」との発表−−などが観測されていたものの、相場への影響は限定的だった。
<< 欧米市場の見通し >>
前日のNY時間には超えられなかった111円半ばの抵抗をしっかりと超えており、再びドル高方向へのリスクがうかがえるようになってきた。ただ、先週高値である112.13円には届いておらず、まずはそのレベルの攻防に注意を要する。
いずれにしろ、今年3月後半から4月上旬にかけても2週間以上揉み合うなど、何故か「居心地の良い」水準である110-112円をクリアに抜けることが出来るのかどうか、週末ということでザラ場だけでなく、NYクローズベースでも注意を払いたい。
テクニカルに見た場合、本日も再三指摘している一目均衡表における先行帯の雲の中(110.10-111.80円)の値動きだが、前述したように、一時は上限へと迫る局面も観測されていた。過去2週間ほど、ずっと一目の雲の中を中心とした値動きで、上限をしっかりと超えたことはないものの、参加者の中からは、「いよいよ上抜けしそう」などといった期待を込めた指摘も聞かれ始めている。
なお、仮に111.80円そして先週高値の112.13円を超えた場合には、高値114.38円を起点とした下げ幅のフィボナッチ61.8%戻しに当たる112.80円がターゲットとして意識されそうだ。
一方、材料的に見た場合、やはり発表される5月の米雇用統計に要注意。昨日発表された同ADP雇用統計が予想を上回った内容となったことで、期待感が強まっている感も否めない。ちなみに、米雇用統計のうちもっとも注視されている非農業部品雇用者数の事前予想は、前月より若干低めのプラス18-19万人を見込む向きが多いようだ。
ただ、一部エコノミストからは、「仮に雇用数や失業率が好数字になったとしても、平均賃金(平均時給)が改善されなければ無意味」などとする声も囁かれている。思えば、先月は非農業部門雇用者数などは改善したものの、賃金の上昇鈍化がドルの一段高に歯止めをかけた、という経緯があるだけに、今回も同様の動きには一応要注意かもしれない。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.70-112.30円。ドル高・円安方向は、本日東京時間のドル高値圏でもあり、一目の雲の上限も近い111.70-80円そして先週高値の112.13円などが抵抗か。抜けた場合には、フィボナッチの観点から見たテクニカルポイント112.80円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、週足・一目均衡表の先行帯の雲の上限が位置する111.10円レベルの攻防にまず注目。このレベルはザラ場だけでなく、NYクローズでも維持できるかどうかに要注意だ。割り込むようだと、昨日安値の110円半ばなどを目指す展開が予想されている。(了)
オーダー/ポジション状況
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