<<東京市場の動き>>
12日の東京市場は、113円後半での揉み合い。明確な方向性は乏しく、また次の材料にらみで積極的な売買も見送られている。
113.80-85円レベルで寄り付いたものの、動意乏しく、終日を通した値幅は30ポイントほど。新規材料に欠けるなか、日経平均株価や米金利先物などの動きに一喜一憂する展開となったが、いずれも決め手を欠き、レンジブレークを試すような値動きにはならず。ただ、参加者が少なめだったこともあってか、レンジ内ではやや荒っぽい変動だったと言えるかもしれない。16時時点は113.75-80円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、マーケットへのインパクトは限られたものの、材料的には、雨宮日銀理事から「現段階で出口を検討するのは時期尚早」との発言が聞かれたほか、「平壌放送を通じて北朝鮮が暗号放送を行った」との通信社電も観測されていた。
<<欧米市場の見通し >>
ドルはしっかりと下固めをしたのち再度上値をトライ?
リスクという点ではドル高方向に引き続きバイアスかかるも、115円台をトライするような勢いは感じられず、一旦仕切り直しとなった公算が大きい。ただ、ドルは底堅いイメージで、実際に時間足などを見ても113円半ばが強いサポートになっている感がうかがえる。ドルはしっかりと下固めをしたのち、再度上値をトライするという展開を見込む向きが多いようだ。
テクニカルに見た場合、年初来安値108.13円を起点に上昇チャンネルを形成している可能性が取り沙汰されている。当然のことながら、このチャンネルは緩やかな右肩上がりをたどっており、その下限を割り込むようだとトレンドの転換まではないにせよ、調整の動きがやや深まったものとなっても不思議はないだろう。
それに対するドルの上値メドは、時間足など短期のチャートで2日度キャップをしている114.35-40円か。抜ければ次の抵抗として115円、そして3月31日高値の115.51円などが意識されそうだ。
一方、材料的に見た場合、引き続き米地区連銀総裁による講演や、4月の小売売上高を中心とした米経済指標の発表が注視されている。
また、それとは別に13日まで実施されるG7財務相・中銀総裁会議の行方も気掛かりで、関連する要因として麻生財務相とムニューシン米財務長官による個別会談への警戒感も強い。ちなみに、後者に関して時事通信は「日米財務相会談が日本時間13日未明に行われる見込み」と報じているほか、「最近の経済金融情勢について意見交換するほか、為替政策に関する基本認識も改めて確認する」としている。ヒョッとすると、為替市場の波乱要因となることがありうるのかもしれない。
欧米時間のドル/円予想レンジは、113.20-114.30円
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、113.20-114.30円。ドル高・円安方向は、引き続き2日続けてドルの上値をキャップした114.35-40円が最初の抵抗に。超えればフシ目の115円が現実的なターゲットとなる。
対するドル安・円高方向は、113円半ばの攻防にまずは注目。昨日の欧米タイムに、それまでのサポート113.60円レベルを割り込んだものの、下値は移動平均の26週線なども程近い113.45円まで。また、滞空時間も短かった。仮に下抜けても113円レベルは強いサポートとなるなど底堅いイメージに変化はない。(了)
オーダー/ポジション状況
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