<<東京市場の動き>>
5日の東京市場は、おおむね揉み合い。早朝寄り付いた110.70-75円を中心に上下20ポイント程度のレンジ取引に終始し、目立った方向性はうかがえなかった。
110.70-75円で寄り付いたのち、「北朝鮮が飛翔体を発射(日本の排他的経済水域外に落下した模様)」とのニュースが伝えられるが、リスク回避の円買いなどは盛り上がらず。その後は、日経平均株価などの動きをにらみつつも積極的な動意は手控えられ、狭いボックス内での一進一退に終始している。
なお、それ以外の材料としては、米イェール大学名誉教授で内閣官房参与、安倍首相ブレーンとして知られる浜田宏一氏から、「失業率2.8%の下でこれ以上緩和をやることはない」との発言が聞かれたものの、こちらの反応もいまひとつ。結局、16時時点では110.60-65円で推移、欧米時間を迎えている。
<<欧米市場の見通し >>
一昨日は111.60円レベルで欧米時間を迎えレンジの上抜け期待、それに対して昨日は110.40円台で同様に欧米時間に入ったことで今度はレンジの下抜け期待が高まったものの、いずれも失敗に終わった格好にある。つまり、先週形成した110-112円のボックス抜け、その上下限ブレークをそれぞれ一度ずつ試すも、逆に足もとのレンジ内の居心地の良さを確認した感も否めない。
テクニカルに見た場合、先で指摘したように、レンジの上下限ともブレークを試みるも失敗に終わったことで、目先はトレンドレス。ドル安方向であれば110円レベル割れ、あるいはドル高方向の移動平均25日線あたりをしっかり上回れば、次の展望も見えてくるのだが、後者の25日線は本日112.60-65円に位置しており、どちらにしてもやや遠い。
そのため、本日も大きくレンジを取れば、先週形成した110-112円の範囲内には留まりそうで、次の方向性を探る展開が続きそうだ。
一方、材料的に注視されているのは、週末に発表される米雇用統計と相関性が高いとされるADP雇用統計(3月分)の発表と公表されるFOMC議事録(3月14-15日開催分)になる。
しかし、足もとの関心が米国の金融政策などよりも、地政学リスクや週末の米中首脳会談を中心にした政治ファクターに移ってきている感もあるだけに、既存の材料はよほどの数字など予想外のモノにならない限り、影響は基本限定的との指摘も聞かれていた。本格的な動意は明日あるいは明後日の材料を待って、と言うことになるかも知れない。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.10-111.30円。ドル高・円安方向については、東京高値の110.90円レベル、一目均衡表の転換線などが位置する111.20円レベルなどが目先の抵抗に。いずれにしても、上値は重そうだ。
対するドル安・円安方向は、目先安値の110.25-30円が最初のサポートで、割り込んでも心理サポートであり先週も2度下げ止まっている110円前後はかなり底堅いイメージだ。
オーダー/ポジション状況
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