議会演説は売りか買いか(2017年2月27日)

明日のトランプ米大統領による議会演説は売りか買いか

議会演説は売りか買いか(2017年2月27日)

ドル円:2月27日のファンダメンタル分析

テーマ:明日のトランプ米大統領による議会演説は売りか買いか、
先週のムニューシン米財務長官の発言はドル売り、米金利低下でしたが。

ムニューシン米財務長官は先週23日夜、CNBCのインタビューに答え
「米議会は8月休会前に税制改革法案を可決する事が望ましいが難しい」と述べ
トランプ政策の税制改革の骨子を固めるのにまだまだ時間が要することを示唆しました。
これを受け市場は、これまでに前のめりで織り込んでしまった税制改革や財政出動に関して、そのスピード感に懐疑的な見方が強まり、米10年債利回りは一時1月17日以来の低水準となる2.30%台まで低下、ドル円も約2週間ぶりに112.00を割り込みました。

トランプ大統領の約束した「驚くべき税制改革案」は明日の演説で公表されるのでしょうか。
具体的な内容は、3月13日予定の予算教書まで先延ばしされる可能性も高いと見ます。
市場・投資家はその詳細が未だ示されていない事を嫌気し始めていて、徐々にポジションを落とし始めています。
米議会の8月休会前に承認されず、その成立が後ずれしてしまう可能性が高いと織り込み始めています、それ故に市場はドル売り、米金利低下で反応したものと想定します。

大統領就任時に公言したインフラ投資と、大型減税の成立がずるずると売り祖倒しになればなる程、市場の反動はより大きなものとなるでしょうから、その動きにも注意が必要です。
重要な事は、議会が法案を作成しなければ、米大統領は公約を実行できないという事、その事実を市場が織り込み始めるきっかけになるかも知れません。
例えば24日に2.31%で引けた米10年債利回りですが、明日の演説次第では、一気に2.25%へ下落も、2.35%を上抜けも、どちらも可能性ありの状況にあり、どちらにしても大相場の予感がします。

ドル円:2月27日のテクニカル分析

ポイント:中心値の110.50を維持できるかどうか。

テクニカルには、非常に大切なタイミングを迎えています。
日足の一目均衡表の基準線が昨日の113.35が本日113.60で横ばい推移の中、転換線が先ず22日に上抜けする形で交差しました。なのに、転換線>基準線の時間は23日の1日のみで、翌24日には転換線が基準線を下抜けする格好で再度交差しました。しかもこの24日には基準線が113.60から113.49へ下げている状況の中でそれが起きたのです。

ただ、これらの水準等は全て、先行スパン1と2に挟まれた熱い領域の中での出来事なので、しかもそのほぼ中間値での事なので、これだけでは何とも示唆しかねるのですが、一般的に基準線と転換線との交差は、次の大きな動く・トレンドの起点になる事が多いので要注意なのです。

しかも、1月24日よりずっと109.93で横ばい推移の先行スパン2が今日にでも115.00を目指して急上昇を始めるので、やはり1月24日よりずっと先行スパン1と2に挟まれた領域へ突入してしまっていた動きに終止符を付け、下放れをするのか、急上昇する先行スパン2に沿って、上放れをするのか、要注目です。

上値方向を目指すには
1. 先ずは転換線、そして基準線の回復が必要です。
2. 基準線を超えてくれば、高値更新の可能性が見えてきます。
その後は1月30日高値の114.95です。

下値目途は、
1.年初来安値2月7日の111.57です。
2.その下は、昨年11月の101.20から118.60までの上昇の50%下押しに当たる109.94です。
  因みに同水準は先行スパン2の109.93でもあり、強い支持であると判断します。

連日述べております通り、今年は年間で見るとレンジであるとする見方に変わりはありません。
2月7日は111.57まで下押しし年初来安値となっていますが、1月3日の初来高値の118.60との間を意識して、112〜118、もしくはやや広げての110〜120と想定します。
つまり上昇しても118〜120、下押ししても110〜112が今年の限界とみています。

今日のレンジは、111.50~113.00と見ます。

オーダー/ポジション状況

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