FOMC議事録でドル高に警戒感(2017年2月23日)

昨日も行って来いの不安定な一日でした。

FOMC議事録でドル高に警戒感(2017年2月23日)

ドル円:2月23日のファンダメンタル分析

テーマ:FOMC議事録で、ドル高に対する警戒感が示されていました。

昨日も行って来いの不安定な一日でした。
東京時間は前日NY引けの113.67で始まるも、リスク・オフの地合いから円買いがじりじりと進行、欧州時間に入る頃には昨日の安値112.91まで下押ししました。

その後、仏大統領選に関してマクロン候補がバイル氏との共闘を受諾した事で(詳しくはユーロドルの日報をご覧ください)、リスク・オンというか、リスク・オフの巻き脅しの恰好で、昨日高値の113.66まで上戻しました。

この時、丁度東京時間早朝4時となり、注目のFOMC議事録(1月31日-2月1日開催分)が公表されました。
その中に、「ドル高が経済へのリスクを高める可能性もある」との、ドル高に対する警戒を示す箇所があり、一転ドル売りとなり112.96まで急落しました。
各々のニュース・報道にはそれなりの意味と解釈があるのですが、あまりにも右往左往しすぎです。

今回のFOMC のドル高懸念は、ドル円でいえば120水準までは許容されると想定します。
その根拠は先日の麻生財務相の発言です。
流れとしては、先ずマテイス国防長官の来日とともに米国が安全保障のコミットメントを表明、次は日本の番で、
何を米国へ差し出すか、通商なのか何なのか、というところですが、そのヒントを先の麻生財務相の発言が示したと理解します。現在の日米では120.00が許容される円安・ドル高の上限なのだと想定します。

足元の不安定なドル円の動きに対しては118〜120を背に売り、下値は112〜110を支持として買いと見ています。

因みに大切な報道として、昨日AP通信が
「トランプ大統領、3月13日に予算教書発表の見通し」と報じました、要注目です。

ドル円:2月23日のテクニカル分析

ポイント:113台を回復して引けるも、売り買い交錯の横ばい推移。

昨日の安値は113割れの112.91と、折角113.00を割れるも、下押しは進まず、
昨日の高値は基準線113.61を超えての、113.66まで上昇するも、高値を維持できず
でした。
結局、113.10でNY引けとなり、転換線113.35、基準線113.61を割り込んだまま、両線に絡んだ113台前半で横ばい推移です。
昨年12月15日の高値118.67と、1月3日年初来高値の118.61とをダブルトップとした下げの流れを、1月23日に日足の一目均衡表の先行スパン1を下へ割り込んで以降、はっきりとした方向性を示していません。
先行スパン1と2に挟まれた厚いエリアの中央付近を維持、かつ基準線と転換線は水平になっていて、その意味でも方向性は見極められません。

昨日の日報でも申しましたが、注目点は、今週末にでも先行スパン2が今の109.93から急上昇し、緩やかに下降中の先行スパン1と来週末にでも115.00水準で交差するであろう事です。
今は113.00を回復するも、基準線をしっかり上抜けできていない内は、下値模索の可能性ありと想定し再度
の111.50水準を試す展開を想定します。

テクニカルには、日足の一目均衡表の基準線113.61に上値を抑え込まれた格好です。
基準線を上抜けて来ればその上値、115台前半へ明日にでも下がってくる予定の先行スパン1の上抜けも視野に入り、そこまで上昇すれば新しい上昇トレンドに入るとの想定に変わりありません。

上値方向を目指すには
1. 先ずは基準線の回復が必要です。
2. 基準線を超えてくれば、高値更新の可能性が見えてきます。
先ずは1月30日高値の114.95です。

下値目途は、
1.年初来安値2月7日の111.57です。
2.その下は、昨年11月の101.20から118.60までの上昇の50%下押しに当たる109.94です。
  因みに同水準は先行スパン2の109.93でもあり、強い支持であると判断します。

連日述べております通り、今年は年間で見るとレンジであるとする見方に変わりはありません。
2月7日は111.57まで下押しし年初来安値となっていますが、1月3日の初来高値の118.60との間を意識して、112〜118、もしくはやや広げての110〜120と想定します。
つまり上昇しても118〜120、下押ししても110〜112が今年の限界とみています。

今日のレンジは、112.50~114.00と見ます。

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