ドル円、重要イベントを控え方向感に欠ける展開。本日は日銀金融政策決定会合に注目
〇ドル円153円台前半、イベント控え方向感に欠ける動き、米3QGDPは予想下回る
〇ユーロドル、欧州指標好調と欧州債利回り上昇に1.08台を堅調推移
〇ドル円、日足が主要テクニカルポイント上抜け、強い買いシグナルも継続、地合い極めて強い
〇本日日銀政策決定会合以降、重要イベント続くも、ドル買い円売り要因多いか
〇引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:152.50ー154.50
海外時間のレビュー
30日(水)のドル円相場は狭いレンジ内で方向感に欠ける展開。米国時間朝方にかけて、安値152.78まで軟化するも、一巡後に下げ渋ると、(1)米10月ADP雇用統計(結果+23.3万人、予想+11.1万人)の力強い結果や、(2)米7ー9月期コアPCE(結果+2.2%、予想+2.1%)の市場予想を上回る結果が支えとなり、日本時間21時30分過ぎに、高値153.50まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(3)米7ー9月期実質GDP速報値(結果+2.8%、予想+2.9%)の市場予想を下回る結果や、(4)重要イベント(日銀金融政策決定会合や米10月雇用統計など)を控えたポジション調整が重石となり、本稿執筆時点(日本時間10/31午前6時00分現在)では、153.40前後で推移しております。
30日(水)のユーロドル相場は堅調な値動き。アジア時間早朝にかけて、安値1.0803まで軟化するも、一巡後に下げ渋ると、(1)ドイツ7ー9月期GDP速報値(結果+0.2%、予想+0.1%)の市場予想を上回る結果や、(2)ユーロ圏7ー9月期GDP速報値(結果+0.9%、予想+0.8%)の市場予想を上回る結果、(3)ドイツ10月消費者物価指数(結果+2.0%、予想+1.8%)の市場予想を上回る結果、(4)欧州債利回り上昇に伴うユーロ買い圧力(ドイツ10年債利回りが7/29以来の高水準となる2.38%まで急上昇→ユーロ急伸)が支えとなり、米国時間午後にかけて、高値1.0871まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間10/31午前6時00分現在)では、1.0858前後で推移しております。
本日の見通し
ドル円は上下しつつも直近高値圏での底堅い動きが続いています。日足ローソク足が全ての主要テクニカルポイント(21日線、50日線、90日線、200日線、一目均衡表転換線、基準線、雲上限、ボリンジャーミッドバンド)の上側で推移していることや、強い買いシグナルを示唆する「21日線と90日線のゴーデンクロス」「一目均衡表三役好転」「ダウ理論の上昇トレンド」が成立していること、4時間足などの下位足や、週足などの上位足でも強い買いシグナルが点灯していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは「極めて強い」と判断できます。
ここから先は、本日予定されている日銀金融政策決定会合を皮切りに、明日11/1の米10月雇用統計、11/4から始まる中国の全国人民代表大会常務委員会、11/5の米大統領選、11/6ー11/7の米FOMCと重要イベントが続くものの、全てにおいてドル買い・円売りに繋がる可能性が高い(※本日の日銀金融政策決定会合は政策金利が据え置かれる可能性が高いため【円売り要因】→植田日銀総裁記者会見も慎重なスタンスに徹する可能性が高いため【円売り要因】→明日予定されている米雇用統計は昨日の米ADP雇用統計の力強い結果を踏まえれば市場予想を上回る可能性が高いため【ドル買い要因】→全人代は景気対策が承認される可能性が高いためリスク選好の【円売り要因】→米大統領選はトランプ氏勝利の可能性が高いことからトランプトレードの【ドル買い要因】→米FOMCは25bp利下げに留まると同時に声明文や記者会見で過度な利下げ期待を牽制する可能性が高いことから【ドル買い要因】)と見られることから、当方では引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします。
尚、本日は日銀金融政策決定会合や植田日銀総裁記者会見に加えて、米10月チャレンジャーレイオフ調査、米9月PCEデフレーター、米新規失業保険申請件数、米10月シカゴ購買部協会景気指数などが予定されております。
本日の予想レンジ:152.50ー154.50
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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