東京市場のドルは153円台前半でのもみ合い、欧米経済指標をきっかけに円高が進む可能性も(24/10/30)

東京時間のドル・円は、東京市場で日本株がしっかりだったものの日銀金融政策決定会合開催中のため目立った値動きは見られず、153円台前半でのもみ合いとなった。

東京市場のドルは153円台前半でのもみ合い、欧米経済指標をきっかけに円高が進む可能性も(24/10/30)

ドルは153円台前半でのもみ合い、欧米経済指標をきっかけに円高が進む可能性も

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、東京市場で日本株がしっかりだったものの、日銀金融政策決定会合開催中のため目立った値動きは見られず、153円台前半でのもみ合いとなった。

昨晩の海外時間では、米長期金利上昇に伴うドル買いが優勢となり153円80銭台まで上昇したが、9月JOLTS求人件数が市場予想を下回ったことで労働市場減速が示唆されると、利下げ観測が強まりドル買い一服。ただ、10月消費者信頼感指数が予想以上に上昇したため、景気も底堅いとの見方にドル売りも限定的となり153円台は維持した。

東京時間では、株式市場が強く主力株が買われる展開となったが、日銀会合開催を迎え、積極的に為替を売買する動きは手控えられた。また、衆議院選挙後の政権運営に対する不透明感も意識されて様子見ムードが強まった。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:153円25銭
高値:153円44銭
安値:153円07銭
終値:153円23銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:165円83銭
高値:166円00銭
安値:165円67銭
終値:165円73銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 100円55銭
高値: 100円69銭
安値: 100円19銭
終値: 100円25銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:199円45 銭
高値:199円58銭
安値:199円12銭
終値:199円20銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:39102円89銭
高値:39417円88銭
安値:39094円30銭
終値:39277円39銭(前日比+373円71銭)

【本日の海外市場の重要指標】

日本時間

18時00分、欧、独第3四半期実質GDP(速報値、前期比)、前回:−0.1%、市場予想:−0.1%
18時00分、欧、独第3四半期実質GDP(速報値、前年比)、前回:0.0%、市場予想:−0.4%
19時00分、欧、ユーロ圏第3四半期実質GDP(速報値、前期比)、前回:0.2%、市場予想:0.2%
19時00分、欧、ユーロ圏第3四半期実質GDP(速報値、前年比)、前回:0.6%、市場予想:0.7%
21時15分、米、10月ADP雇用者数、前回:14.3万人、市場予想:11.0万人
21時30分、米、第3四半期実質GDP(速報値)、前回:3.0%、市場予想:3.0%
21時30分、米、第3四半期実質GDP(速報値、前期比年率)、前回:3.0%、市場予想:3.0%
21時30分、米、第3四半期実質GDP(速報値、GDPデフレータ)、前回:2.5%、市場予想:2.1%
21時30分、米、第3四半期実質GDP(速報値、PCEコアデフレータ)、前回:2.8%、市場予想:2.1%
21時30分、米、第3四半期実質GDP(速報値、個人消費)、前回:2.8%、市場予想:3.2%

22時00分、欧、独10月消費者物価指数(速報、前月比)、前回:0.0%、市場予想:0.1%
22時00分、欧、独10月消費者物価指数(速報、前年比)、前回:1.6%、市場予想:1.8%
23時00分、米、9月中古住宅販売成約指数(前月比)、前回:0.6%、市場予想:1.2%
23時30分、米、週次原油在庫、前回:547.4万バレル
24時00分、欧、シュナーベルECB理事が会議出席
24時15分、欧、ビルロワドガロー仏中銀総裁が講演
27時00分、欧、ナーゲル独連銀総裁が講演

日銀金融政策決定会合開催(10月31日まで)
FRBがブラックアウト期間入り(金融政策に関する発言自粛期間、11月8日まで)

※予定は変更することがございます。

【今晩の海外時間の見通し】

本日の海外時間は、日銀会合を受けて様子見ムードが強まっている円よりも、欧米経済指標を受けてのドル及びユーロの動向に関心が向かおう。

18時から19時にかけて、独とユーロ圏の第3四半期実質GDPが発表される。独は2四半期連続でのマイナス成長入りとの見方が強く、「リセッション入り」が見込まれている。前回の欧州中央銀行(ECB)理事会では、ユーロ圏経済の強気な見方を示したが、独の「リセッション入り」が確認された際のユーロの動向は警戒したい。

また、米国では、10月ADP雇用者数と第3四半期実質GDPが発表される。週末の雇用統計の前哨戦としても重要指標のため、昨晩の9月JOLTS同様、弱い雇用情勢だった場合、11月6−7日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)もしくは12月FOMCでの利下げ観測が強まり、米長期金利は低下する可能性もある。

いずれのケースにおいても、ドル及びユーロが対円では弱含む可能性があるため、結果として円が主要通貨に対して買われる展開、つまり円高となる可能性は頭に入れておきたい。

日足の一目均衡表では、引き続き転換線をサポートに雲上限や100日移動平均線を明確に上放れている。7月3日の高値161円99銭から9月16日の安値139円56銭の下落幅22円43銭の61.8%戻し水準である153円42銭を達成したことから、次のターゲットは3分の2戻しの154円51銭が意識されよう。

今晩の海外時間では、欧米経済指標で円が動く可能性はある。上値メドは153円80銭、下値メドは152円00銭とする。

ドルは153円台前半でのもみ合い、欧米経済指標をきっかけに円高が進む可能性も

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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