東京市場のドルは153円80銭台まで上昇、衆議院選挙後の円全面安が継続か(24/10/28)

東京時間のドル・円は、衆議院選挙の結果が市場の想定線だったことから、株式市場では大幅反発となり、円は主要通貨に対して売られる展開となった。

東京市場のドルは153円80銭台まで上昇、衆議院選挙後の円全面安が継続か(24/10/28)

東京市場のドルは153円80銭台まで上昇、衆議院選挙後の円全面安が継続か

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、衆議院選挙の結果が市場の想定線だったことから、株式市場では大幅反発となり、円は主要通貨に対して売られる展開となった。

先週末の海外時間では、米9月耐久財受注速報値が予想程落ち込まず、さらに、米10月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値が予想以上に上方修正されたことから長期金利がやや上昇。ドル買いに転じ152円30銭台で推移した。

東京時間では、衆議院選挙の結果、自民党、公明党の政権与党が過半数割れとなった。ただ、株式市場では既に織り込まれていたことから、日経平均は大幅反発。株高を受けて、円は主要通貨に対して売られる展開となったほか、日銀による利上げが遅くなるとの観測が強まったことで、ドルは153円80銭台まで上昇した。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:152円93銭
高値:153円88銭
安値:152円77銭
終値:153円54銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:165円13銭
高値:166円07銭
安値:164円99銭
終値:165円63銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 101円031銭
高値: 101円53銭
安値: 100円92銭
終値: 101円17銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:198円19 銭
高値:199円36銭
安値:198円00銭
終値:198円81銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:37757円95銭
高値:38740円17銭
安値:37757円95銭
終値:38605円53銭(前日比+691円61銭)

【本日の海外市場の重要指標】

日本時間

18時00分、欧、ウンシュ・ベルギー中銀総裁が講演

FRBがブラックアウト期間入り(金融政策に関する発言自粛期間、11月8日まで)
※予定は変更することがございます。

【今晩の海外時間の見通し】

本日の海外時間は、引き続き衆議院選挙の結果を受けた円安の流れが続くと考える。政治と金融政策は別物ではあるが、今夏以降、自民党の有力政治家から利上げに関する発言が度々出ていたことから、政権与党の敗北によってこうしたプレッシャーは軽減されるだろう。

今晩の海外時間では目立った経済指標の発表が予定されていないほか、連邦公開市場委員会(FOMC)前のブラックアウト期間入りしたことでFOMC関係者による発言等もない。ドル主体の動きは少なく、ドルインデックスは104.4水準でのもみ合いとなろう。

日銀金融政策決定会合の開催が10月30日−31日に迫っていることから、衆議院選挙の結果も影響して、為替市場では円を中心とした売買が見られそうだ。日銀会合では、「現状の金融政策を維持」が見込まれており、植田日銀総裁はこれまで通り「現状はオントラック」「米国経済の動向に対する見方など全体を見る」といった発言に終始するだろう。利上げに対する前向きな姿勢を見せつつ、米国経済を見極めるというスタンスを見せている限り、会合後の記者会見での為替の急変動は回避されそうだ。

日足の一目均衡表では、転換線をサポートに雲上限や100日移動平均線を明確に上放れている。7月3日の高値161円99銭から9月16日の安値139円56銭の下落幅22円43銭の61.8%戻し水準である153円42銭を達成したことから、次のターゲットは、3分の2戻しの154円51銭が意識されると考える。

今晩の海外時間では、円安の流れが続き、ドルは154円台をうかがうと想定する。上値メドは154円20銭、下値メドは153円40銭とする。

東京市場のドルは153円80銭台まで上昇、衆議院選挙後の円全面安が継続か

ドル円日足

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