ドル円、心理的節目150.00トライ失敗で反落するも下値余地は限定的。一巡後の反発を想定(10/16朝)

15日(火)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。

ドル円、心理的節目150.00トライ失敗で反落するも下値余地は限定的。一巡後の反発を想定(10/16朝)

心理的節目150.00トライ失敗で反落するも下値余地は限定的。一巡後の反発を想定

〇ドル円、中国株の冴えない動き、米金利低下等に欧州時間朝方にかけて、安値148.85まで下落
〇その後は持ち直し、149円台前半での推移
〇ユーロドル、欧州経済先行き不透明感、ECBの利下げ観測、中東地政学リスクに1.08台後半に下落
〇ドル円、心理的節目150.00トライに失敗するも地合いは崩れず
〇日銀の過度な利上げ期待の剥落+米FRBによる過度な利下げ期待の剥落の組み合わせもドル円を支持
〇引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:148.25ー150.00

海外時間のレビュー

15日(火)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。アジア時間朝方にかけて、高値149.84まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)心理的節目150.00を背にした戻り売り圧力(上値トライ失敗に伴う見切り売り)や、(2)中国の主要株価指数の冴えない動き(リスク回避の円買い圧力)、(3)米金利低下に伴うドル売り圧力が重石となり、欧州時間朝方にかけて、安値148.85まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(4)急ピッチな下落に対する反動買い(押し目買い)や、(5)米長期金利の低下幅縮小が支えとなり、本稿執筆時点(日本時間10/16午前6時30分現在)では、149.20前後まで持ち直す動きとなっております。尚、昨日発表された米10月ニューヨーク連銀製造業景気指数(結果▲11.9、予想+3.9)は市場予想を下回る冴えない結果となりましたが、ドル売りでの反応は限られました。また、サンフランシスコ連銀デイリー総裁より「予測通りなら年内1・2回の利下げが実施される公算が大きい」との発言が見られましたが、市場の反応は限定的となっております。

15日(火)のユーロドル相場は上値の重い展開。(1)ドイツ10月ZEW景況感指数(結果+13.1、予想+10.0)の市場予想を上回る結果や、(2)ユーロ圏8月鉱工業生産(結果+0.1%、予想▲1.0%)の市場予想を上回る結果、(3)米10月ニューヨーク連銀製造業景気指数の市場予想を下回る結果が支えとなり、米国時間朝方にかけて、高値1.0917まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(4)欧州経済の先行き不透明感や、(5)ECBによる根強い利下げ観測(今週予定されているECB理事会での25bp利下げに加えて、次回12/12理事会での25bp利下げも織り込まれている状態)、(6)中東を巡る地政学的リスクが重石となり、米国時間午後にかけて、安値1.0882(8/8以来の安値圏)まで下落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間10/16午前6時30分現在)では、1.0892前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は一時148.85まで反落するなど、心理的節目150.00トライに失敗しました。但し、ダウンサイドに複数のサポートポイント(21日線、50日線、一目均衡表転換線、基準線、ボリンジャーミッドバンド)が並んでいることや、4時間足ベースで強い買いシグナル(強気のパーフェクトオーダー、一目均衡表三役好転)を死守できていること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは崩れていない(昨日の下落は上昇トレンドの過程で見られる一時的なポジション調整)と判断できます。また、ファンダメンタルズ的に見ても、日米金融政策の方向性の違い(日銀による過度な利上げ期待の剥落+米FRBによる過度な利下げ期待の剥落の組み合わせ)が、海外勢を中心とした円キャリートレードの再開に繋がる可能性が高いと見られる他、中国の景気刺激策(金融緩和+財政出動)も、株高(リスク選好の円売り)を通じて、ドル円を下支えすると考えられます。

以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続(心理的節目150.00を再トライする展開)をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は安達日銀審議員による香川県金融経済懇談会後(高松市)の記者会見や、米MBA住宅ローン申請指数、米9月輸出入物価指数などが予定されております。

本日の予想レンジ:148.25ー150.00

注:ポイント要約は編集部

心理的節目150.00トライ失敗で反落するも下値余地は限定的。一巡後の反発を想定

ドル円日足

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