東京市場のドルは149円台半ばまで上昇、米CPIで150円台回復のシナリオも
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、乱高下する中国株式市場への警戒などから日本株も伸び悩み、ドルも上値の重い展開となった。
昨晩の海外時間では、ローガン・ダラス連銀総裁がインフレリスクの存続で、段階的な利下げ軌道が必要との見解を示したほか、10年債入札がさえず長期金利上昇に連れドル買いが優勢となった。連邦準備制度理事会(FRB)が公表した9月連邦公開市場委員会(FOMC)議事録ではメンバーが利下げ軌道を維持することで合意するも、利下げ幅を巡り見解が相違したことが明らかになりドルは高止まり、149円30銭台まで上昇した。
東京時間では、乱高下する中国株に対する警戒感が意識されて、日本株が伸び悩む展開に。今晩の9月米消費者物価指数(CPI)発表も上値を押さえる材料となり、ドルは149円台前半でのもみ合いとなった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:149円22銭
高値:149円55銭
安値:149円00銭
終値:149円26銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:163円27銭
高値:163円61銭
安値:163円01銭
終値:163円28銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 100円18銭
高値: 100円77銭
安値: 100円05銭
終値: 100円48銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:194円94銭
高値:195円50銭
安値:194円73銭
終値:195円11銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:39575円80銭
高値:39616円59銭
安値:39282円19銭
終値:39380円89銭(前日比+102円93銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
20時30分、欧、ECB議事録(9月12日開催分)
21時30分、米、9月消費者物価指数(CPI)(前月比)、前回:0.2%、市場予想:0.1%
21時30分、米、9月消費者物価指数(CPI)(前年比)、前回:2.5%、市場予想:2.3%
21時30分、米、9月消費者物価指数(CPI)(コア、前月比)、前回:0.3%、市場予想:0.2%
21時30分、米、9月消費者物価指数(CPI)(コア、前年比)、前回:3.2%、市場予想:3.2%
21時30分、米、週次新規失業保険申請件数、前回:22.5万件、市場予想:22.9万件
22時15分、米、クックFRB理事がイベント講演
23時30分、米、バーキン・リッチモンド連銀総裁が講演
24時00分、米、ウィリアムズNY連銀総裁が講演
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間は、9月CPIに注目だが、市場想定通りの前月比減速であれば、市場反応は限定的となろう。
4日の9月雇用統計発表後、ドル買いが続き、ドルインデックスは8月16日以来の102.6水準まで上昇した。今週に入って102.4水準でもみ合っていたが、昨晩から再び上への動きを強めている。米10年債利回りは7月31日以来の4.07%台まで上昇しており、ドルはじり高の展開だ。
足元、投機筋による円売りポジションはさほど積み上がっておらず、日米金利差の拡大を受けたドル高円安の流れが先行していると想定。今後、円キャリートレードが活発化した際には、150円台という水準も視野に入る。市場は年内2回の利下げを織り込んでいることで、日米金利差がこれだけ拡大する展開を想定していなかった関係者は少なくないだろう。今晩の9月CPIが市場予想を上回った場合、慌てた市場関係者によるドル買いが入り150円台をしっかり捉えてくる可能性もあろう。
日足の一目均衡表では雲に突入しており、75日移動平均線突破を試す展開を迎えている。この水準を明確に上回ってくるとストップロスなどを巻き込み、一気に150円台回復が視野に入ろう。今晩のCPIをきっかけに75日移動平均線を上放れ、150円台を回復後、雲上限の152円手前まで走る展開も頭に入れておきたい。
今晩のドルは上へのバイアスが強まっていることから、150円台到達も視野に入れておきたい。上値メドは150円50銭、下値メドは148円80銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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