東京市場のドルは148円60銭台まで上昇、要人発言等への関心が高まりそうな地合い
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、中国株がやや下げ渋ったことから、東京株式市場は薄商いのなかしっかりとした推移を見せ、ドルはじりじりと上昇し148円60銭台まで買われた。
昨晩の海外時間では、米8月貿易赤字が予想以上に縮小したほか、今週予定されている米国債入札を織り込み長期金利上昇に連れドル買いが優勢となった。3年債入札も低調でドル買いがさらに強まったことで、148円30銭台まで買われた。
なお、ボスティック・アトランタ連銀総裁は、講演において、「米国の労働市場は減速の兆しが出ているものの、9月の雇用統計で力強さが裏付けられた」との見方を伝えた。また、「失業率は完全雇用とされる水準に近く、雇用創出ペースは人口の増加ペースを上回っている」と語った一方、「毎月の雇用増が10万人を下回れば、より速いペースで利下げを実施すべきか検討する可能性がある」とも述べており「月間雇用者増加数10万人がベンチマーク」との見方がやや強まりつつある。
東京時間では、目立った売買材料に欠けるなか、上海総合指数が下げ幅を縮小し、香港ハンセン指数は切り返す展開に。中国株の底堅さを受けて、東京株式市場もしっかり。ドルはじりじりと上昇し、148円60銭台まで買われた。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:148円20銭
高値:148円65銭
安値:148円01銭
終値:148円60銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:162円75銭
高値:163円02銭
安値:162円45銭
終値:163円05銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 99円99銭
高値: 100円42銭
安値: 99円72銭
終値: 100円22銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:194円22銭
高値:194円59銭
安値:193円89銭
終値:194円56銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:39385円49銭
高値:39456円28銭
安値:39115円63銭
終値:39277円96銭(前日比+340円42銭)
【本日の海外市場の重要指標】
日本時間
21時00分、米、ボスティック・アトランタ連銀総裁が開会挨拶
22時15分、米、ローガン・ダラス連銀総裁が会議に出席
23時00分、米、8月卸売在庫(確報値)、前回:0.2%、0.2%
23時30分、米、グールズビー・シカゴ連銀総裁が開会挨拶
25時00分、欧、ビルロワドガロー仏中銀総裁が講演
27時00分、米、FOMC要旨(9月17−18日)
30時30分、米、コリンズ・ボストン連銀総裁が講演
31時00分、米、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁が討論会に参加
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間は、要人発言とFOMC議事要旨が材料視されそうだ。昨晩のボスティック・アトランタ連銀総裁が「雇用者数10万人」とやや踏み込んだ話を行ったことで、今晩も同様の発言を行うのか、それとも修正を行うのか注目されよう。
11月FOMC前に発表される10月雇用統計(11月1日発表予定)は、ハリケーンやストライキ等の影響で大幅に下振れする公算が大きく、さすがにこのデータをFRBは用いないとの見方はある。ただ、雇用統計のデータであることに変わりはないことから、ボスティック・アトランタ連銀総裁の考えが市場コンセンサスとなった場合、弱い雇用統計の結果を受けて再び大幅利下げ観測が強まる可能性はある。今時点のドルの動向を見る限り、こうしたムードはほとんど無いが、似たような発言が複数の政府要人から出ると市場のムードは変わるだろう。
日足の一目均衡表では雲に突入しているが、75日移動平均線手前で上げ一服となっている。反発基調が強まりやすい形状だが、一気に150円台を窺うには材料不足といった状況か。75日移動平均線が上値抵抗ラインとして意識されると、145円水準まで切り下がる雲下限に沿った動きとなる可能性もある。様子見姿勢の強い地合いとなりそうだ。
今晩の海外時間では、148円50銭台を中心としたもみ合いを想定する。上値メドは148円90銭、下値メドは148円10銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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