東京市場のドルは148円台でのもみ合い、短期的なドル買い一服で横ばい推移か(24/10/8)

【本日の東京市場】

東京時間（日本時間8時から15時）のドル・円は、日本株の下落のほか、中国株の荒い値動きなども嫌気されて、やや売り優勢となった。

昨晩の海外時間では、地政学的リスクの上昇を警戒し、リスク回避の円買いが優勢となった。また、米国の重要インフレ指標発表を控えた手仕舞いのドル売りや、ハリケーン勢力拡大による景気への打撃を警戒したドル売りが優勢となり147円台後半まで下落する場面がみられた。

東京時間では、日本株が売られたほか、国慶節明けの上海総合指数は急騰後、上げ幅を一気に縮小。香港ハンセン指数が、一時前日比10％ほどの下げ幅を記録するなど中国株が荒い値動きとなったことなどが影響して、147円51銭まで下落した。

ドル・円（日本時間8時―15時）
始値：147円70銭
高値：148円20銭
安値：147円51銭
終値：147円98銭　

ユーロ・円（日本時間8時―15時）
始値：162円15銭
高値：162円76銭
安値：161円91銭
終値：162円52銭

豪ドル・円（日本時間8時―15時）
始値： 99円72銭
高値： 100円14銭
安値： 99円09銭
終値： 99円52銭

ポンド・円（日本時間8時―15時）
始値：193円28銭
高値：193円99銭
安値：193円07銭
終値：193円71銭

日経平均（日本時間9時―15時）
始値：39021円13銭
高値：39117円09銭
安値：38817円54銭
終値：38937円54銭（前日比−395円20銭）

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

21時30分、米、8月貿易収支、前回：−788億ドル、市場予想：−713億ドル
25時45分、米、ボスティック・アトランタ連銀総裁が講演
26時00分、欧、ナーゲル独連銀総裁が講演
29時00分、米、コリンズ・ボストン連銀総裁がイベントにて講演

※予定は変更することがございます。

【今晩の海外時間の見通し】

本日の海外時間もドルは横ばい推移となりそうだ。米雇用統計をきっかけとしたドル買いは一服しており、ドル・インデックスは102.2水準でのもみ合いが継続。目立った円売りも見られないことから、ドルは利益確定の流れがやや入りやすくなっている。

予定されている8月貿易収支や、ボスティック・アトランタ連銀総裁、コリンズ・ボストン連銀総裁の発言などが売買材料となりそうだが、10年国債利回りが2カ月ぶりに4.0％台に乗せたにも関わらず、ドル買いが入らなかったことから、短期的なドル買いはいったん終了したと考える。一方、中国株のきつい値動きでもさほどドル売りは強まらなかったことを考慮すると、足元のドル・円は様子見ムードが強まっている状況か。

日足の一目均衡表では雲に突入しているが、75日移動平均線手前で上げ一服となっている。雲突入で上への意識は強まりそうだったが、さすがに日米金利差の拡大が今後も進むと想定する投資家は少ないため、短期的な反発に留まった様子。今後、雲下限が145円水準まで切り下がることから、この水準を意識した動きも想定されよう。11月の連邦公開市場委員会（FOMC）での大幅利下げ観測は後退したが、年内0.5％利下げ(2回)は想定線のため、ドルが「150円台を回復し、強い上昇が続く」といった相場展開は考えにくい。

今晩の海外時間では、148円を中心としたもみ合いを想定する。上値メドは148円50銭、下値メドは147円50銭とする。