東京市場のドルは144円台で推移、米経済指標や要人発言で上下に振れる展開か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日銀による早期の利上げ観測が後退したほか、日本株の大幅反発を受けて144円台まで上昇した。
昨晩の海外時間では、米9月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)や9月ダラス連銀製造業活動指数が予想よりも改善したことでドル買いが優勢となった。また、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が、講演で「経済が全般的に強く、利下げが弱い経済を反映したものではなく、強い経済を維持するため」との発言を受けて積極的な利下げ観測が後退。長期金利上昇に伴うドル買いにさらに拍車がかかり一時143円90銭台までドルは上昇した。
東京時間では、朝方、日銀が公表した日銀金融政策決定会合における主な意見(9月19−20日分)を受けて早期利上げ観測が後退。日本株が大幅反発するなど「石破新政権」への過度な警戒感もやや後退したことから、144円台までドル高円安が進んだ。
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時00分、欧、9月ユーロ圏消費者物価指数(概算値速報値、前年比)、前回:2.2%
18時00分、欧、9月ユーロ圏消費者物価指数(概算値速報値、コア前年比)、前回:0.1%
22時45分、米、9月製造業PMI(確報値)、前回:47.0、市場予想:47.0
23時00分、米、8月JOLTS求人件数、前回:767.3万人、市場予想:765.0万人
23時00分、米、9月ISM製造業景気指数、前回:47.2、市場予想:47.5
24時00分、米、ボスティック・アトランタ連銀総裁が挨拶
24時10分、米、クック・FRB理事が討論会参加
24時30分、欧、シュナーベルECB理事が会議出席
31時15分、米、コリンズ・ボストン連銀総裁とボスティック・アトランタ連銀総裁とバーキン・リッチモンド連銀総裁が討論会に参加
香港・中国市場は国慶節のため休場(中国は7日まで)
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間は、8月JOLTS求人件数や9月ISM製造業景気指数など重要な米経済指標が相次いで発表されることで、ドルを中心とした相場展開となりそうだ。石破新政権への不透明感は解消されていないが、昨晩の海外時間から米経済や米政府要人発言などに市場の関心は移っており、今晩の海外時間では、100.5水準でもみあっているドル・インデックスが上下に振れそうな雰囲気だ。
JOLTS求人件数はADP雇用者数、雇用統計よりもデータが1カ月遅れているが、FRBが重要視する雇用関連の指標であることには変わりない。今晩はJOLTS求人件数、ISM製造業景気指数発表後に、多くのFRB関係者の講演等が予定されていることから発言内容にも注目が集まろう。
テクニカルでは、方向感がつかめない状況にある。9月27日の長い上影(上ヒゲ)をじりじりと吸収する動きを見せる可能性もある一方、日足の一目均衡表の転換線や基準線、20日移動平均線を下回り140円台前半でのもみ合いとなる可能性もある。日本の衆議院選挙や米大統領選挙など様子見ムードが強まるイベントを控えていることから、140円台前半から半ばのもみ合い相場が一カ月ほど続くと考える。
今晩のドルは重要経済指標や要人発言などを受けて、上下に振れる展開を想定する。上値メドは145円20銭、下値メドは143円20銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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