東京市場のドルは143円台前半でのもみ合い、売買材料難で小動き推移か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、株式市場で日本株が小動きだったこともあり、方向感に乏しい展開となり143円台前半でのもみ合いとなった。
昨晩の海外時間では、日本の早期追加利上げ観測の後退で円売りが強まるなか、米8月シカゴ連銀全米活動指数が予想外のプラスに改善。また、9月連邦公開市場委員会(FOMC)の大幅利下げに反対票を投じたボウマン連邦準備制度理事会(FRB)理事がインフレリスクに言及し、米債利回り上昇でドル買いが優勢となった。
一方、9月消費者信頼感指数やリッチモンド連銀製造業指数が市場予想を下回ったため長期金利が低下に転じるとドル売りが加速。その後、低調な米2年債入札結果を受けてドル売りは一服。143円台前半で下げ止まった。
東京時間では目立った売買材料に欠けたことから、ドル・円は143円台前半での小動き推移となった。株式市場でも日経平均は前日終値水準でのもみ合いと小動き。なお、ドル・インデックスは朝方100を割り込むなど年初来安値圏での推移となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:143円04銭
高値:143円50銭
安値:142円91銭
終値:143円27銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:160円04銭
高値:160円62銭
安値:159円90銭
終値:160円39銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 98円68銭
高値: 98円89銭
安値: 98円49銭
終値: 98円55銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:191円99銭
高値:192円54銭
安値:191円87銭
終値:192円11銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:37947円35銭
高値:38109円24銭
安値:37868円84銭
終値:37870円26銭(前日比−70円33銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時00分、OECD中間経済見通し
23時00分、米、8月新築住宅販売件数、前回:73.9万件、市場予想:69.5万件
23時30分、米、週次原油在庫、前回:−163.0万バレル
29時00分、米、クーグラーFRB理事が講演
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間は、8月新築住宅販売件数以外、目立った経済指標の発表が予定されていないことから、クーグラーFRB理事が極端な発言をしない限りは小動き推移となりそうだ。史上最高値圏で推移している米国株が急落してリスク回避の円買いが発生しない限り、ドル・円は143円台前半でのもみ合いとなろう。
ドル・インデックスは100水準と年初来安値圏で推移している。日本の金利がやや低下傾向にあることから日米金利差は足元2.9%ほどと拡大しているが、2025年にかけてFRBは1.5%の利下げを見込んでいることから、大きな流れで捉えると日米金利差は縮小傾向にある。足元の日米金利差の拡大は一時的な動きと捉えた方がいいだろう。11月5日の米大統領選挙まで、ドル・円は方向感に乏しい展開となりそうだが、150円台回復といった相場展開は考えにくい。
テクニカルでは、20日移動平均線水準で推移しているほか、日足の一目均衡表では、基準線水準で推移している。昨日は反発基調が強まりそうな形状だったが、やはり戻りは鈍く、ドル安円高のトレンドは継続か。一気に下値を模索するような弱いトレンドではないが、居心地のいい水準を探るような方向感に乏しい展開は続きそうだ。
今晩の海外時間は目立った売買材料に欠ける展開のなか、小動き推移を想定する。上値メドは143円70銭、下値メドは142円80銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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