ドル円、良好な米経済指標を背景に持ち直す展開。本日は米FOMCがメインイベント(9/18朝)

17日(火)のドル円相場は持ち直す展開。

ドル円、良好な米経済指標を背景に持ち直す展開。本日は米FOMCがメインイベント(9/18朝)

良好な米経済指標を背景に持ち直す展開。本日は米FOMCがメインイベント

〇ドル円、米8月小売売上高、設備稼働率、鉱工業生産等が市場予想を上回り141.78まで反発
〇ユーロドル、欧州時間朝方にかけ1.1147(9/6以来の高値圏)まで上昇後、欧州指標不冴え等に反落
〇本日は米FOMC結果(含むドットチャート)と、パウエルFRB議長記者会見に注目
〇今回は予防的な意味合いも込めて50bpの利下げに踏み切る可能性が高いと判断
〇ドル円相場が下げ幅を広げる展開を本日のメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:139.00ー143.50

海外時間のレビュー

17日(火)のドル円相場は持ち直す展開。アジア時間朝方にかけて、安値140.32まで軟化するも、一巡後に下げ渋ると、(1)米FOMCを控えたポジション調整や、(2)米8月小売売上高(結果+0.1%、予想▲0.2%)の市場予想を上回る結果、(3)米8月設備稼働率(結果78.0%、予想77.9%)の市場予想を上回る結果、(4)米8月鉱工業生産(結果+0.8%、予想+0.2%)の市場予想を上回る結果、(5)米金利上昇に伴うドル買い圧力、(6)米主要株価指数の堅調推移が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値141.87まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間9/18午前2時05分現在)では、141.80前後で推移しております。尚、昨日は鈴木財務相より「為替の急激な動きは望ましくない」との円高牽制発言が見られましたが、市場の反応は限られました。

17日(火)のユーロドル相場は上昇後に反落。(1)リトアニア中銀シムカス総裁による「10月利下げの可能性は非常に小さい」とのタカ派的な発言や、(2)欧州株の堅調推移が支えとなり、欧州時間朝方にかけて、高値1.1147(9/6以来の高値圏)まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(3)ユーロ圏9月ZEW景況感指数(結果+9.3、前回+17.9)の冴えない結果や、(4)ドイツ9月ZEW現況指数(結果▲84.5、予想▲80.0)の市場予想を下回る結果、(5)ドイツ9月ZEW景況感指数(結果+3.6、予想+17.0)の市場予想を下回る結果、(6)米主要経済指標(米8月小売売上高、米8月設備稼働率、米8月鉱工業生産)の良好な結果、(7)米金利上昇に伴うドル買い圧力が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値1.1111まで反落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間9/18午前2時05分現在)では、1.1120前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は前日9/16に記録した約1年2カ月ぶり安値139.58をボトムに切り返すと、昨日は一時141.87まで上昇しました。米FOMCを控えポジション調整の動きが強まったことに加えて、良好な米経済指標(米9月ニューヨーク連銀製造業景況指数、米8月小売売上高、米8月設備稼働率、米8月鉱工業生産)を背景に米経済のハードランディング懸念が後退したこと等がドル円反発の背景と考えられます。

こうした中、本日は日本時間明日早朝3時00時に予定されている米FOMC(含むドットチャート)と、同3時30分から始まるパウエルFRB議長記者会見に注目が集まります。市場参加者の注目点は、@利下げ幅(25bpか50bpか)、A今後の方向性(ドットチャートの下方修正度合とパウエルFRB議長の発言トーン)、B量的引き締めの行方の3つとなります。@については、市場では50bp利下げが59%、25bp利下げが41%織り込まれていますが、米WSJ紙や英FT紙がわざわざブラックアウト期間中に50bp利下げの可能性を報じていること等に鑑みれば、今回は予防的な意味合いも込めて50bpの利下げに踏み切る可能性が高いと判断できます。

Aについては、市場織り込み(2024年の着地4.00%ー4.25%、2025年の着地2.75%ー3.00%)に沿ってドットチャートが大幅に下方修正されると共に、パウエルFRB議長からも追加利下げを示唆するハト派的な見解が述べられると考えられます。Bについては、利下げサイクル開始との整合性を取るために、50bp利下げとセットでQT(量的引き締め)の早期終了を示唆するメッセージが打ち出されると考えられます。以上の通り、当方は「50bp利下げ」「ドットチャートの大幅下方修正」「パウエルFRB議長によるハト派的な見解強調」「QTの早期終了示唆」の組み合わせを想定しているため、米金利低下→米ドル売りの経路で、ドル円相場が下げ幅を広げる展開を本日のメインシナリオとして予想いたします(但し、米FRBによるハト派化を好感して株式市場が予想以上に大幅高となる場合には、リスク選好の円売りを通じて、ドル円相場が下落後に急速に持ち直す可能性あり)。

本日の予想レンジ:139.00ー143.50

注:ポイント要約は編集部

良好な米経済指標を背景に持ち直す展開。本日は米FOMCがメインイベント

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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