東京市場のドルは140円台まで下落、ドル売り強まりやすく一段安に警戒
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、海外時間からのドル売りが継続し、日本株安も加わり、昨年12月以来となる140円60銭台まで下落した。
昨晩の海外時間では、米8月生産者物価指数(PPI)が予想を上回り長期金利の上昇に伴いドル買いが優勢となった。その後、米WSJ紙が9月連邦公開市場委員会(FOMC)で連邦準備制度理事会(FRB)が25ベーシスポイント(BP)と50BPの利下げを検討する可能性を報じると、50BP利下げの可能性も除外していないとの見方が強まり、141円70銭台まで下落した。
東京時間では、ドル売りの流れが継続し、11日につけた140円72銭を下回り、昨年12月28日以来の140円60銭台まで下落した。株式市場では、三連休前などが意識されてか日経平均の急落は回避されたが、円高ドル安のトレンドが強まる地合いとなった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:141円84銭
高値:141円84銭
安値:140円65銭
終値:140円86銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:157円06銭
高値:157円06銭
安値:155円96銭
終値:156円11銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 95円38銭
高値: 95円39銭
安値: 94円62銭
終値: 94円67銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:186円17銭
高値:186円18銭
安値:184円95銭
終値:185円14銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:36882円41銭
高値:36887円40銭
安値:36441円34銭
終値:36581円76銭(前日比−251円51銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時00分、欧、7月鉱工業生産指数(前月比)、前回:−0.1%、市場予想:−0.3%
18時00分、欧、7月鉱工業生産指数(前年比)、前回:−3.9%、市場予想:−2.1%
18時30分、欧、ラガルドECB総裁が講演
21時30分、米、8月輸入物価指数(前月比)、前回:0.1%、市場予想:−0.3%
23時00分、米、9月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)、前回:67.9、市場予想:68.2
FRBブラックアウト期間入り(金融政策に関する発言自粛)19日まで
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間は、円高ドル売りの流れが強まっていることから、140円割れの攻防を試す可能性がある。東京時間終了後、ドルインデックスは101水準で下げ止まったが、来週末の日銀金融政策決定会合を前に追加の利上げが早まるとの見方が強まっていることから、円買い加速も警戒されている。
シカゴ・マーカンタイル・エクスチェンジ(CME)が算出するFed Watchツールでは、0.25%利下げ予想が55%、0.50%利下げ予想が45%となっている。年末までに1.25%の大幅な利下げを予想する市場関係者が最も多くなっており、ドルは売られやすい状況にある。今回のFOMCではドット・チャートも公表されることから、現状、FRBと市場との利下げスケジュールのズレがどの程度修正されるかも注目ポイントとなっている。市場の利下げマインドが強すぎる雰囲気はあるが、パウエルFRB議長が会見などでけん制できるか要注目だ。
テクニカルでは、ドルは「二番底」を探る動きが続いている。昨年12月末は140円割れをぎりぎりで回避したが、今回は短期的な円高ドル安のトレンドが強まっていることから一段安に警戒か。日足の一目均衡表では、基準線、転換線は横ばいとなっているが、右肩下がりの地合いとなっておりトレンドは弱いままだ。短期的には来週頭あたりに140円割れの攻防を迎えると想定する。
今晩の海外時間は、円買いドル売りの流れが強まる地合いを想定する。上値メドは141円50銭、下値メドは140円10銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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