ドルは145円台でのもみ合い、JOLTSへの警戒感強く上下に振れやすい地合いに
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株大幅安でリスク回避の円買いドル売りが入ったことで、一時144円台まで下落する場面がみられた。
昨晩の海外時間では、米8月ISM製造業景況指数や、製造業PMI改定値、7月建設支出が予想を下回ったため、米国経済悪化で連邦準備制度理事会(FRB)の利下げを織り込むドル売りが優勢となった。また、米国株安に連れリスク回避の円買いも強まり、145円16銭までドルは売られた。
東京時間では、東京株式市場で日経平均が、一時前日比1800円を超える大幅安となるなどリスク回避の円買いドル売りが進みやすい地合いとなり、朝方144円89銭までドルは下落した。売り一巡後のドルは145円台まで戻したが、今晩の雇用関連の経済指標発表を前に積極的な買戻しは手控えられた。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:145円34銭
高値:145円56銭
安値:144円89銭
終値:145円17銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:160円54銭
高値:160円89銭
安値:160円11銭
終値:160円53銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 97円56銭
高値: 97円68銭
安値: 97円02銭
終値: 97円31銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:190円56銭
高値:190円86銭
安値:189円95銭
終値:190円36銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:38039円91銭
高値:38080円02銭
安値:36879円33銭
終値:37047円61銭(前日比−1638円70銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
20時00分、欧、ビルロワドガロー仏中銀総裁がイベント出席
21時30分、米、7月貿易収支、前回:−731億ドル、市場予想:−785億ドル
22時45分、カ、カナダ中銀政策金利、前回:4.50%、市場予想:4.25%
23時00分、米、7月JOLTS求人件数、前回:818.4万人、市場予想:812.0万人
23時00分、米、7月耐久財受注(コア確報値)、前回:−0.2%、市場予想:−0.2%
23時00分、米、7月耐久財受注(確報値)、前回:9.9%、市場予想:9.9%
27時00分、米、米地区連銀経済報告(ベージュブック)
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間は、7月JOLTS求人件数、耐久財受注、ベージュブックと重要な経済指標に振らされる展開となりそうだ。とりわけJOLTS求人件数への関心は高く、結果次第では、米国経済悪化懸念がより強まり9月連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅利下げ実施を織り込むムードが強まる可能性がある。
ジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の発言を受けて、FRBはこれまでのインフレ重視路線から、雇用とインフレのバランス路線に転換していることから、先月以上に今月のJOLTS求人件数、明日のADP雇用者数、週末の雇用統計への注目度は高まっている。ISM製造業景況指数と製造業PMIの予想下振れで米国経済悪化懸念へのバイアスが強まっていることを考慮し、ドル一段安を警戒するムードは強い。
日足の一目均衡表では、転換線水準をやや意識した推移が見られる。上回っていた20日移動平均線を再度下回るなど方向感は乏しい。来週、雲が一気に切り下がってくることから雰囲気は大きく変わりそうだが、雇用関連の経済指標への警戒感が高まっているなか、下を試しそうな状況か。
今晩の海外時間では、重要な米経済指標を睨んだ展開となり上下に大きく振れる展開を想定する。上値メドは145円70銭、下値メドは143円70銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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