東京市場のドルは147円台回復、様子見ムード強いも上下に振れやすい地合いは継続
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、一時145円台を付ける場面もあったが、日本株上昇に伴うリスクオンのドル買い円売りが先行し147円台を回復した。
昨晩の海外時間では、ジャクソンホール年次会合でのパウエル議長講演待ちで調整色が強まり、金利上昇に伴いドルの買戻しがやや強まった。しかし、米7月景気先行指数が予想を下回ったほか、週末のインタビューで、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、グールズビー・シカゴ連銀総裁が9月の利下げを支持する姿勢を示唆したため上値も限定的。147円台回復とはならなかった。
東京時間では、10時の値決めのタイミングでドル売り需要が入ったことで、145円台まで下落する場面も見られたが、売り一巡後はじりじりと上昇。東京株式市場で先物主導の日本株買いが入ったことで、リスクオンのドル買い円売りが進み147円台を回復した。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:146円62銭
高値:147円32銭
安値:145円84銭
終値:147円29銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:162円55銭
高値:163円15銭
安値:161円70銭
終値:163円14銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 98円72銭
高値: 99円00銭
安値: 98円12銭
終値: 98円94銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:190円47銭
高値:191円19銭
安値:189円48銭
終値:191円18銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:37847円85銭
高値:38236円39銭
安値:37738円30銭
終値:38062円92銭(前日比+674円30銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時00分、欧、7月ユーロ圏消費者物価指数(確報値、前年比)、前回:2.6%、市場予想:2.6%
18時00分、欧、7月ユーロ圏消費者物価指数(確報値、前月比)、前回:2.9%、市場予想:2.9%
20時00分、トルコ、トルコ中銀政策金利、前回:50.00%、市場予想:50.00%
26時35分、米、ボスティック・アトランタ連銀総裁が講演
27時45分、米、バーFRB副議長が講演
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間では、要人発言以外、目立った経済指標の発表は予定されていない。ただ、本日の東京時間も1円50銭ほど上下に振れるなど、荒い地合いは継続。週末に予定されているジャクソンホール会合と植田日銀総裁の閉会中審査を見極めたいとするムードは強い一方、仕掛け的な売買で値が動きやすくなっており、慌ただしい地合いだ。上昇ピッチを強めている米国株の動向も横目に見る必要がある。
23日予定の植田日銀総裁の閉会中審査では、内田日銀副総裁が7日に発言した「金融資本市場が不安定な状況で利上げをすることはない」を踏襲するだろう。「今だったら?」「タカ派な考えを訂正するのか?」など様々な質問が出そうだが、内田日銀副総裁の発言通りの内容に留まれば、波乱要素はないだろう。
なお、昨年のジャクソンホール会合に植田日銀総裁は出席したが、今年は閉会中審査があることから参加は見送るとの公算。正式な決定はないがスケジュール的に厳しいだろう。足元の日本株乱高下という小さな話ではなく、ジャクソンホール会合にて今後の日本の金融情勢を論じてほしかったが、8月上旬の東京株式市場の混乱状況を考慮すると仕方ない。
テクニカルでは、5日に下影(下ヒゲ)を残し反発した後、下値を切り上げていたが、20日移動平均線に頭を抑えられ反発一服。転換線水準でもみ合っている。146円水準で小さな下影を連発していることから、145円より下を狙う動きは限定的かもしれないが、上値も重くなっていることから、週末までは方向感に乏しい地合いが続きそうだ。
今晩の海外時間も米国株の急反落など思わぬ動きに反応したリスク回避のドル売り円買いには警戒したい。上値メドは147円50銭、下値メドは145円50銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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