東京市場のドルは149円でのもみ合いに、米株高でリスク選好の円売りドル買い進むか(24/8/16)

【本日の東京市場】

東京時間（日本時間8時から15時）のドル・円は、株高に伴うリスク選好の円売りドル買いと利益確定売りが交錯し、149円前後でのもみ合いとなった。

昨晩の海外時間では、米7月小売売上高で昨年1月来で最大の伸びになったほか、先週分新規失業保険申請件数が予想を下回り消費や労働市場の底堅さが証明された。景気の急減速懸念が後退し、金利上昇に伴いドル買いが強まったほか、リスク選好の円売りも強まったことから、149円台までドルは上昇した。

東京時間では、昨晩のドル買いが一巡したことから149円前後でのもみ合いとなった。東京株式市場で日経平均が大幅高で38000円台を回復。リスク選好の円売りドル買いと利益確定が交錯する展開となった。

ドル・円（日本時間8時―15時）
始値：149円25銭
高値：149円28銭
安値：148円74銭
終値：148円93銭　

ユーロ・円（日本時間8時―15時）
始値：163円76銭
高値：163円80銭
安値：163円35銭
終値：163円61銭

豪ドル・円（日本時間8時―15時）
始値： 98円64銭
高値： 98円84銭
安値： 98円45銭
終値： 98円73銭

ポンド・円（日本時間8時―15時）
始値：191円87銭
高値：191円96銭
安値：191円51銭
終値：191円76銭

日経平均（日本時間9時―15時）
始値：37304円93銭
高値：38143円55銭
安値：37304円93銭
終値：38062円67銭（前日比＋1336円03銭）

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

21時30分、米、7月住宅着工件数、前回：135.3万件、市場予想：133.8万件
23時00分、米、8月ミシガン大学消費者信頼感指数（速報値）、前回：3.9％、市場予想：−1.5％
26時25分、米、グールズビー・シカゴ連銀総裁が討論会に参加

※予定は変更することがございます。

【今晩の海外時間の見通し】

本日の海外時間では、150円台回復を試す展開となりそうだが、戻り待ちの売りも考えられることで150円手前での攻防を迎えそうだ。米国主要株価指数が強い展開となれば、リスク選好の円安ドル買いの追い風も吹くだろう。

ここまでの米経済指標は、7月生産者物価指数は弱かったが、7月消費者物価指数（CPI）で程よいインフレ鈍化が確認された後、7月小売売上高は強い数字となったことで米景気減速懸念は後退。9月FOMC前に臨時会合を実施して緊急利下げを行う話や、9月FOMCでの0.5％の利下げといった話はほぼ無くなった。結局、7月11日の6月CPI以降、強まっていた米景気減速懸念は7月CPIで終わった格好だ。

テクニカルでは、5日に下影（下ヒゲ）を残し反発した後、148円手前で上値は重くなっていたが、昨晩の海外時間で一気に上に動き出した。日足の一目均衡表では上回った転換線がようやく上を向いたほか、基準線も150円50銭水準まで下がってきたことで、基準線回復が意識されそうだ。

ドル・円の潮目が変わった6月CPI発表日の7月11日高値161円77銭を起点とした下落幅20円9銭（8月5日の141円68銭）の38.2％戻しである149円35銭水準を明確に上回ってくると、心理的な節目の150円をターゲットとした展開が見られよう。

今晩の海外時間は、米株高を材料に150円回復を試す展開を想定する。上値メドは150円10銭、下値メドは148円50銭とする。