ドルは146円08銭まで下げる場面も、日米指導者の交代で方向感失う展開続くか
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、岸田首相が9月自民党総裁選に不出馬と伝わった瞬間146円台割れ寸前まで円高ドル安が進み、ドル売り一巡後は147円水準まで値を戻した。
昨晩の海外時間では、米7月生産者物価指数(PPI)の予想以上の伸び鈍化で、9月連邦公開市場委員会(FOMC)での0.5%利下げ観測が強まりドル売り優勢の地合いに。ドルは146円台後半での推移となった。
東京時間では、11時前に、「岸田首相が9月の自民党総裁選に出馬しない方針」と伝わったタイミングで146円08銭までドルは下落した。ただ、株式市場では日経平均が前日比プラス圏で推移したことからドル売りは強まらず。売り一巡後は147円台まで値を戻した。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:146円82銭
高値:147円19銭
安値:146円08銭
終値:147円08銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:161円46銭
高値:161円79銭
安値:160円59銭
終値:161円66銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 97円43銭
高値: 97円73銭
安値: 96円77銭
終値: 97円56銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:188円90銭
高値:189円32銭
安値:187円88銭
終値:189円17銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:36535円60銭
高値:36683円89銭
安値:36074円71銭
終値:36442円43銭(前日比+209円92銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時00分、欧、第2四半期ユーロ実質GDP(改定値、前期比)、前回:0.3%、市場予想:0.3%
18時00分、欧、第2四半期ユーロ実質GDP(改定値、前年比)、前回:0.6%、市場予想:0.6%
18時00分、欧、ユーロ鉱工業生産指数(前月比)、前回:−0.6%、市場予想:0.4%
18時00分、欧、ユーロ鉱工業生産指数(前年比)、前回:−2.9%、市場予想:−2.9%
21時30分、米、7月消費者物価指数(前月比)、前回:−0.1%、市場予想:0.2%
21時30分、米、7月消費者物価指数(前年比)、前回:3.0%、市場予想:3.0%
21時30分、米、7月消費者物価指数(コア、前月比)、前回:0.1%、市場予想:0.2%
21時30分、米、7月消費者物価指数(コア、前年比)、前回:3.3%、市場予想:3.2%
23時30分、米、週次原油在庫(前週比)、前回:−372.8万バレル
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間では、7月消費者物価指数(CPI)に関心が向かおう。7月11日の6月CPIは市場予想を下振れた上、日本政府・日銀と思われる円買い介入が実施されたことから161円台から157円台に急落する展開となった。さすがに、今の147円台で日本当局が円買い介入を実施することはないが、6月CPI以降徐々に米景気減速懸念が強まっていったことから、7月CPIへの警戒感はそれなりに高いと考える。
一方、15日に米7月小売売上高の発表を控えていることで、米経済の根底でもある個人消費の状況を確認したい投資家は多いことから、7月CPI発表後も積極的な売買は手控えられる可能性はある。また、次の首相候補に茂木自民党幹事長や河野デジタル大臣の名前が挙がっていることも、様子見姿勢を強める材料となる。7月末の利上げに関する発言は鮮明に市場関係者の頭に残っていることからだ。金融政策と財政政策は別物という根本はあるが、日米の指導者がこの3カ月間でそろって変わることは間違いない。積極的な売買を手控えるには十分な材料だ。
テクニカルでは、5日に下影(下ヒゲ)を残した後、下値をじりじりと切り上げている。日足の一目均衡表の転換線を上回ったことで反発基調も強まりそうな状況だが、勢いは止まったか。200日移動平均線が位置する151円半ばをターゲットにしたいところだが、まずは心理的な節目である150円台の回復が意識されよう。
今晩の海外時間では、7月CPIに注目だが、見極め材料も多いことから結果として動意薄となる可能性はある。上値メドは148円30銭、下値メドは146円30銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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