ドル円、米PPI鈍化を材料に146円台へと再び下落。本日は米CPIがメインイベント(8/14朝)

13日(火)のドル円相場は上下しつつも方向感を見出せず。

ドル円、米PPI鈍化を材料に146円台へと再び下落。本日は米CPIがメインイベント(8/14朝)

ドル円、米PPI鈍化を材料に146円台へと再び下落。本日は米CPIがメインイベント

〇ドル円、欧州時間に高値147.95まで上昇後、米国時間午後にかけ安値146.59まで下落
〇米7月PPIの予想を下回る結果、FRB関係者のハト派発言、中東情勢緊迫化等が背景
〇ユーロドル、米長期金利の低下、欧州株の堅調推移に米国時間に一時1.1000まで上昇、底堅い
〇ドル円は振れを伴いながらも146.00ー148.00をコアレンジに方向感に欠ける値動き 
〇テクニカル、ファンダメンタルズともにドル円相場の反発を連想させる材料揃う
〇ドル買い・円売りトレンドの再開をメインシナリオとして予想
〇本日の米CPI、鈍化織り込み済みにつき、市場予想を上回った際のポジティブサプライズに注意
〇本日の予想レンジ:146.00ー148.50

海外時間のレビュー

13日(火)のドル円相場は上下しつつも方向感を見出せず。(1)日経平均株価の大幅上昇(前週末比1207円高の3万6232円でクローズ)や、(2)上記1を背景としたリスク選好の円売り再開、(3)米金利上昇に伴うドル買い圧力が支援材料となり、欧州時間朝方にかけて、高値147.95まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(4)前日高値148.23を背にした戻り売り圧力や、(5)米7月生産者物価指数(結果+2.2%、予想+2.3%)および、米7月生産者物価コア指数(結果+2.4%、予想+2.6%)の市場予想を下回る結果、

(6)アトランタ連銀ボスティック総裁による「利下げは近づいている」とのハト派的な発言、(7)米金利低下に伴うドル売り圧力、(8)中東情勢を巡る地政学的リスク(一部メディアによる「ハマスがイスラエルの都市テルアビブにロケット弾で攻撃」「テルアビブで爆発音が聞こえた」との観測報道)が重石となり、米国時間午後にかけて、安値146.59まで下落しました。引けにかけて反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間8/14午前6時15分現在)では、146.86前後で推移しております。

13日(火)のユーロドル相場は下落後に急上昇。(1)中東情勢(イラン・イスラエル)を巡る地政学的リスクの高まりや、(2)ドイツ8月ZEW景況感指数(結果+19.2、予想+34.0、前回+41.8)の冴えない結果(過去2年で最大の落ち込み)、(3)ワムバッハZEW所長による「ドイツ経済見通しは崩壊しつつある」との悲観的な発言が重石となり、欧州時間朝方にかけて、安値1.0913まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(4)米7月生産者物価指数および、米7月生産者物価コア指数の市場予想を下回る結果や、(5)米金利低下に伴うドル売り圧力、(6)欧州株の堅調推移が支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値1.1000まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間8/14午前6時15分現在)では、1.0989前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は振れを伴いながらも146.00ー148.00をコアレンジに方向感に欠ける値動きが続いています。但し、(1)8/5に記録した安値141.69が今セッションにおけるセリング・クライマックスだったとの見方が広がっていること(株安・円高の流れが一服し、投資家が再び株買い・円売りのタイミングを計っているとの思惑)や、(2)日足ローソク足が一目均衡表転換線を上抜けしたこと(テクニカル的な地合いの改善期待)、(3)日銀による追加利上げ観測が足元で大幅に後退しつつあること(日銀による追加利上げ=マーケットの崩壊という連想が根付いてしまったため、少なくとも年内追加利上げは難しくなったのではないかとの見方が市場コンセンサス。内田日銀副総裁も8/7に「金融資本市場が不安定な状況で利上げをすることはない」と発言)、

(4)米FRBによる大幅利下げ観測の後退(先週発表された米7月ISM非製造業景況指数、米新規失業保険申請件数が良好な結果を示したことで、米経済に対する過度なハードランディング懸念が後退)、(5)上記3、4を背景とした円キャリートレードの再開期待(歴史的高水準に積み上がっていた円ショートポジションが大幅解消→米CFTCが8/9に発表した8/6時点のIMM通貨先物非商業部門の建玉を見ると、2021年3月以来の水準まで円ショートポジションが急縮小→円キャリートレードの巻き戻し局面はひとまず終了したとの見方が優勢)など、ドル円相場の反発を連想させる材料が揃っています。

本日予定されている米7月消費者物価指数が市場予想を上回る場合には、米金利上昇→米ドル買いの経路で、ドル円が再び上昇基調に戻るシナリオも想定されるため、当方では引き続き、ドル買い・円売りトレンドの再開をメインシナリオとして予想いたします(米7月消費者物価指数は鈍化シナリオが広く織り込まれているため、市場予想を上回った際のポジティブサプライズに注意が必要)。

本日の予想レンジ:146.00ー148.50

注:ポイント要約は編集部

ドル円、米PPI鈍化を材料に146円台へと再び下落。本日は米CPIがメインイベント

ドル円日足

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