東京市場のドルは152円台突入、引き続き円高加速を想定するも上下に振れやすい地合い(24/7/25)

【本日の東京市場】

昨晩の海外時間では、日銀が来週の金融政策決定会合で追加利上げや、債券購入半減を検討するとの報道を受けた円買いが続いた。また、米6月新築住宅販売件数が予想外に前月から減少したため、連邦準備制度理事会（FRB）の利下げを織り込むドル売りも観測。その後、5年債入札結果が低調だったことで長期金利が上昇に転じたことでドルは買い戻され、153円台後半まで値を戻した。

東京時間では、米国株安を受けて日本株が急落し日経平均は一時38000円を割り込む場面も見られた。リスク回避の円買いとドル売りが入り、ドル・円は152円24銭と5月3日以来の水準までドルは売られた。

ドル・円（日本時間8時―15時）
始値：153円59銭
高値：153円97銭
安値：152円24銭
終値：152円74銭　

ユーロ・円（日本時間8時―15時）
始値：166円49銭
高値：166円87銭
安値：165円04銭
終値：165円65銭

豪ドル・円（日本時間8時―15時）
始値：101円06銭
高値：101円21銭
安値： 99円71銭
終値： 100円00銭

ポンド・円（日本時間8時―15時）
始値：198円18銭
高値：198円58銭
安値：196円27銭
終値：196円98銭

日経平均（日本時間9時―15時）
始値：38524円20銭
高値：38557円79銭
安値：37825円58銭
終値：37869円51銭（前日比−1285円34銭）

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

21時30分、米、週次新規失業保険申請件数、前回：24.3万件
21時30分、米、第2四半期実質GDP（速報値）、前回：1.4％、市場予想：2.0％
21時30分、米、6月耐久財受注（速報値）、前回：0.1％、市場予想：0.6％
24時00分、欧、ラガルドECB総裁がスポーツイベントに出席

FRBブラックアウト期間入り（金融政策に関する発言自粛）8月1日まで
※予定は変更することがございます。

【今晩の海外時間の見通し】

本日の海外時間では、引き続き円売りポジション解消が進み、5月3日につけた足元の安値である151円86銭を意識した動きを想定する。日米株安に伴うリスク回避の動きが強まっており、「株安、円買い」が最も強い。一方、ドル・インデックスは104水準で推移しており、多少ドルは売られているが、強いドル売りは今のところ観測されず。

日足の一目均衡表の雲下限や100日移動平均線をあっさり割り込んだことで、ドルは着地点を見失った様子。目先のターゲットは、5月3日の151円86銭しか見当たらないことで、この水準までは円買いは継続すると考える。

時間外の米10年債利回りは4.26−4.28％台と目立った動きはない。日本の長期金利の指標となる10年物国債利回りは一時1.10％を付けているが、10年物日米国債利回りの差は3.1％水準と目に見えて日米金利差の縮小は観測されていない。今後、日米金利差が縮小するかもしれない、といった可能性にスポットが当たり、巻き戻しが加速したようだ。

今晩の海外時間は、投機筋の円売りポジション解消継続を背景に、151円台突入の展開を想定する。なお、足元の円高ドル安のスピードが速い（2週間で9円の円高ドル安）ことから、リバウンドが入った場合は一気に155円台まで値を戻す可能性もある。値幅の大きい地合いを想定し、上値メドは155円40銭、下値メドは151円80銭とする。