東京市場のドルは157円台に突入、下値支持線である50日線下放れを警戒
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、実需筋とみられるドル買い一巡後は売りが優勢となり157円台を付ける場面も見られた。
昨晩の海外時間では、米6月小売売上高が市場予想を上回ったため、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げが先送りされるとの思惑が高まりドル買いが優勢となった。158円80銭台まで買われたが、日本当局による連日の円買い介入実施観測が重しとなり伸び悩んだ。
東京時間では、10時の値決めのタイミングでは実需筋とみられるドル買いが入り158円62銭まで買われたが、その後はじり安の地合いに。株式市場で半導体株などが急落し日経平均が前日比マイナスとなったことも影響し、157円台に突入した。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:158円34銭
高値:158円62銭
安値:157円88銭
終値:157円89銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:172円62銭
高値:172円83銭
安値:172円16銭
終値:172円18銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:106円64銭
高値:106円83銭
安値:106円33銭
終値:106円35銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:205円46銭
高値:205円69銭
安値:204円75銭
終値:204円81銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:41416円18銭
高値:41466円45銭
安値:41054円72銭
終値:41097円69銭(前日比−177円39銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
21時30分、米、6月住宅着工件数、前回:127.7万件、市場予想:131.0万件
22時00分、米、バーキン・リッチモンド連銀総裁が講演
22時15分、米、6月鉱工業生産指数(前月比)、前回:0.7%、市場予想:0.4%
22時35分、米、ウォラーFRB理事が講演
23時30分、米、週次原油在庫、前回:−344.3万バレル
27時00分、米、米地区連銀経済報告(ベージュブック)
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間では、4月以降の下値支持線と見られている158円水準で位置する50日移動平均線での攻防を迎えそうだ。この水準を明確に下回ると、下値支持線下放れを受けて、下への圧力が強まると考える。
ドル・インデックスは103・8水準を推移しており、7月以降、9月利下げ観測が強まったことからドル売りが継続。日本当局が11日、12日に米経済指標発表のタイミングで円買いドル売り介入を実施したとの観測から、投機筋による円売りポジション積み上げは期待できない状況だ。今後、50日移動平均線下放れのタイミングで、円売りポジションのアンワインド(ポジション解消)が進むと円高ドル安の流れは強まる可能性もあろう。
今晩は、バーキン・リッチモンド連銀総裁とウォラーFRB理事の講演が予定されている。ウォラー氏は中立派とのイメージだが、バーキン氏はタカ派なイメージが強い。バーキン氏の講演内容が「ハト派」もしくは「ややハト派」となれば、「9月利下げ観測」がより強まることでドル売りの流れが加速すると考える。また、今晩は、ベージュブックも公表されることから、12地区の景況報告次第では、9月以降の利下げの回数など様々な思惑が先行する可能性もある。
今晩の海外時間は既に50日移動平均線を下回っていることから下向きのトレンドを警戒したい。上値メドは158円40銭、下値メドは157円00銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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