東京市場ドルは159円台後半でのもみ合い、160円の攻防続くが乗せると上に走るか
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、実需筋とみられる円売りが入ったことで、10時過ぎに159円90銭まで上昇。円売り一巡後も159円80銭台でのもみ合いが続いた。
昨晩の海外時間では、ボウマン米連邦準備制度理事会(FRB)理事の「しばらく政策金利の据え置き必要」との見解が意識されるなか、5月シカゴ連銀全米活動指数の予想外のプラス転換をきっかけに、10年債利回りは4.20%台から4.25%台まで上昇。6月消費者信頼感指数は予想上振れも前月から低下したが、ドル売りは限定的。159円台後半でのもみ合いとなった。
東京時間では、値決めのタイミングで円売り需要が入ったとのことで159円90銭まで円安ドル高が進行。円売り需要が一巡した後もドルはしっかりの地合いが続き159円80銭台でのもみ合いとなった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:159円67銭
高値:159円90銭
安値:159円62銭
終値:159円82銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:171円05銭
高値:171円35銭
安値:170円95銭
終値:171円06銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:106円10銭
高値:106円84銭
安値:105円98銭
終値:106円81銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:202円55銭
高値:202円88銭
安値:202円45銭
終値:202円75銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:39364円73銭
高値:39788円63銭
安値:39233円56銭
終値:39667円07銭(前日比+493円92銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
17時00分、欧、センテノ・ポルトガル中銀総裁が討論会に参加
19時00分、欧、パネッタ伊中銀総裁が金融政策会議に出席
19時40分、欧、レーンECBチーフエコノミストが金融政策会議に出席
20時45分、欧、カザークス・ラトビア中銀総裁が金融政策会議に出席
23時00分、米、5月新築住宅販売件数、前回:市場予想:63.4万件、市場予想:65.2万件
23時30分、米、週次原油在庫、前回:−254.7万バレル
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間は、引き続き160円乗せの攻防を迎えそうだ。重要な経済指標や要人発言など目立った売買材料が予定されていないなか、東京時間の午後辺りからややドル買いが進んでいることで、今晩の海外時間は面白い相場展開となりそうだ。
昨晩のボウマンFRB理事は、「労働市場のひっ迫や地政学的情勢などインフレ見通しに上振れリスクがある」と警告。政策金利をしばらくの間、高水準に維持する必要があるとの考えを改めて示すなど相変わらずのタカ派ぶりが確認された。そして、クックFRB理事はハト派な発言に終始、昨晩の海外時間では160円台乗せとはならなかった。
市場では160円台に乗せた際、政府・日銀による円買い介入の有無を見極める必要はあるが、上に走る可能性はある。背景として、神田財務官が今年3月に発言した「2週間で、ドル円で4%はなだらかなものとは到底言えない」と言った水準に照らすと、2週間前である6月12日の終値は156円71銭なので、4%の円安ドル高水準は162円98銭となるため、160円水準では政府・日銀は動けないとの見方があるからだ。
このルールに則ると政府・日銀は円買い介入を実施することは非常に難しいと言えよう。介入を実施するには様々なルールがあるので、あくまで一例だが、介入の陣頭指揮を執る神田財務官の発言は重みがあるので、このルールは意識しておきたい。
今晩の海外時間では、160円手前の静かな攻防がメインだが、160円04銭を上回った際は一気に161円台を試すと考える。上値メドは161円00銭、下値メドは159円00銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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