ドル円、高値圏で神経質な展開。心理的節目160.00には一歩届かず(6/25朝)

週明け24日(月)のドル円相場は高値圏で神経質な値動き。

ドル円、高値圏で神経質な展開。心理的節目160.00には一歩届かず(6/25朝)

ドル円、高値圏で神経質な展開。心理的節目160.00には一歩届かず

〇ドル円、160円を前にした売り圧力、介入警戒感等から米国時間早朝158.81まで急落
〇その後は反動買い、欧米株式市場の堅調推移に159円台後半を回復
〇ユーロドル欧州株堅調、欧州債利回り堅調に米国時間1.0747まで上昇、1.07台前半で推移
〇ドル円、直近4/29高値160.24は完全に射程圏内、突破は時間の問題か
〇ファンダメンタルズも日米金利差縮小観測後退、株価の堅調推移、介入警戒感後退等がドル円を支持
〇引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:158.50ー160.50

海外時間のレビュー

週明け24日(月)のドル円相場は高値圏で神経質な値動き。アジア時間朝方にかけて、高値159.93まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)心理的節目160.00を背にした戻り売り圧力や、(2)政府・日銀による為替介入警戒感(4/29に記録した約34年ぶり高値160.24に近づいたことで政府・当局者による口先介入が再開。昨日は神田財務官より「為替相場について過度な変動あれば適切に行動する」「為替介入は24時間いつでも準備」との発言が見られた他、鈴木財務相からも「為替の過度な変動は望ましくない。適切に対応」との発言あり)、(3)短期筋の大規模ロスカットが重石となり、米国時間早朝にかけて、安値158.81まで急落しました。もっとも、売り一巡後に下げ渋ると、(4)急ピッチな下落に対する反動買い(押し目買い)や、(5)株式市場の堅調推移(リスク選好の円売り圧力)が支えとなり、本稿執筆時点(日本時間6/25午前6時00分現在)では、159.62前後まで持ち直す動きとなっております。

週明け24日(月)のユーロドル相場は堅調な値動き。アジア時間早朝にかけて、安値1.0683まで軟化するも、一巡後に下げ渋ると、(1)直近安値1.0668(6/14安値)を背にした押し目買い圧力や、(2)欧州株の堅調推移、(3)欧州債利回り上昇に伴うユーロ買い圧力が支えとなり、米国時間朝方にかけて、高値1.0747まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間6/25午前6時00分現在)では、1.0734前後で推移しております。尚、昨日発表されたドイツ6月Ifo現況指数(結果88.3、予想88.5)、ドイツ6月Ifo期待指数(結果89.0、予想90.7)、ドイツ6月Ifo景気動向指数(結果88.6、予想89.6)はいずれも市場予想を下回る結果となりましたが、市場の反応は限られました。また、フランスの調査会社IFOPによる世論調査についても、ルペン氏率いる極右・国民連合(RN)が36%、左派・人民戦線が29%、マクロン大統領率いる与党連合が25%に留まる結果が示されましたが、ユーロ売りには繋がりませんでした。

本日の見通し

ドル円は一時159.93まで上昇するなど、直近高値(4/29に記録した約34年ぶり高値160.24)突破を完全に射程圏内に捉えています。日足ローソク足が全てのテクニカルポイント(21日線、50日線、90日線、200日線、一目均衡表転換線、基準線、雲上限、ボリンジャーミッドバンド)の上側で推移していることや、強い買いシグナルを示唆する「強気のパーフェクトオーダー」「一目均衡表三役好転」「強気のバンドウォーク」「ダウ理論の上昇トレンド」が成立していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは極めて強い(心理的節目160.00や、4/29高値160.24の突破は時間の問題)と判断できます。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる早期利下げ観測の後退(先々週開催された米FOMCが予想以上にタカ派的な内容となった他、その後発表された米当局者発言も総じてタカ派的な内容)や、(2)日銀による金融緩和の長期化観測(先々週開催された日銀金融政策決定会合が予想以上にハト派的な内容となった他、先週発表されたコアCPI、コアコアCPIも市場予想を下回る結果)、(3)上記1、2を背景とした日米金融政策の方向性の違い(日米金利差に着目した円キャリートレード再開の思惑)、(4)株式市場の堅調推移(リスク選好の円売りが出易い相場環境)、(5)政府・日銀による介入警戒感の後退(イエレン米財務長官による複数回にわたる為替介入・牽制発言→米財務省による日本の「監視リスト」追加→政府・日銀は介入ラインと見られる160円の大台を突破したとしても為替介入に踏み切りにくい)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。

以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします(まずは心理的節目160.00の突破を試すシナリオを想定。同水準を突破できれば4/29に記録した約34年ぶり高値160.24がターゲット)。尚、本日は米国の主要経済指標(米5月シカゴ連銀全米活動指数、米4月S&Pケースシラー住宅価格指数、米6月コンファレンス・ボード消費者信頼感指数、米6月リッチモンド連銀製造業指数)や、米国の当局者発言(ボウマンFRB理事講演、クックFRB理事講演)、米財務省2年債入札など米国経済イベントが目白押しとなります。

本日の予想レンジ:158.50ー160.50

注:ポイント要約は編集部

ドル円、高値圏で神経質な展開。心理的節目160.00には一歩届かず

ドル円日足

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