ドル円、一時158円台前半まで上昇するも、冴えない米小売売上高を受けて反落(6/19朝)

18日(火)のドル円相場は上下しつつも方向感に欠ける展開。

ドル円、一時158円台前半まで上昇するも、冴えない米小売売上高を受けて反落(6/19朝)

一時158円台前半まで上昇するも、冴えない米小売売上高を受けて反落

〇ドル円、米5月小売売上高の不冴えに欧州時間の高値158.24から157円台後半に反落
〇ユーロドル、欧州株堅調と米金利低下に1.07台前半で堅調推移
〇ドル円、テクニカルに地合い強くファンダメンタルズもドル円の上昇材料揃う
〇引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:157.00ー158.75

18日(火)のドル円相場は上下しつつも方向感に欠ける展開。アジア時間朝方にかけて、安値157.51まで軟化するも、一巡後に下げ渋ると、(1)日経平均株価の堅調推移(リスク選好の円売り圧力)や、(2)日米金利差に着目したドル買い・円売りが支援材料となり、欧州時間朝方にかけて、高値158.24まで上昇しました。もっとも、買い一巡後に伸び悩むと、(3)6/14高値158.27を背にした戻り売り圧力や、(4)米5月小売売上高(結果+0.1%、予想+0.2%)の市場予想を下回る結果(※4月分も±0.0%から▲0.2%へ下方修正)、(5)上記4を背景とした米FRBによる利下げ開始時期の前倒し観測(9月利下げ観測再浮上→米金利低下→米ドル売り)が重石となり、本稿執筆時点(日本時間6/19午前6時20分現在)では、157.85前後まで値を崩す動きとなっております。

尚、昨日はリッチモンド連銀バーキン総裁による「今年の第1四半期はインフレに対する確信が得られなかった」との発言や、ボストン連銀コリンズ総裁による「インフレが2%に向けて低下しているかどうかを判断するのは時期尚早」との発言、セントルイス連銀ムサレム総裁による「利下げを支持するデータが出るまで数四半期かかる可能性」「インフレ進展が停滞、もしくは反転した場合、利上げを支持する」との発言、ダラス連銀ローガン総裁による「2%に向かうと確信するにはあと数カ月見る必要がある」との発言、クーグラーFRB理事による「経済情勢が正しい方向に進み続ける限り、年内利下げが適切となる可能性が高い」との発言が見られましたが、市場の反応は限られました。

18日(火)のユーロドル相場は堅調な値動き。(1)フランスを巡る政局不透明感や、(2)上記1を背景としたフランス株の冴えない動き、(3)独6月ZEW現況指数(結果▲73.8、予想▲65.0)の市場予想を下回る結果、(4)独6月ZEW景況感指数(結果+47.5、予想+50.0)の市場予想を下回る結果が重石となり、欧州勢参入後に、安値1.0709まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(5)欧州株の持ち直し(投資家のリスク回避志向の後退)や、(6)米5月小売売上高の冴えない動き(米金利低下→米ドル売り)が支えとなり、米国時間朝方にかけて、高値1.0762まで反発しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間6/19午前6時20分現在)では、1.0740前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は高値圏での一進一退が続いています。但し、日足ローソク足が全てのテクニカルポイントの上側で推移していること(ダウンサイドに複数のサポートポイントが並んでいること)や、強い買いシグナルを示唆する「強気のパーフェクトオーダー」「一目均衡表三役好転」「ダウ理論の上昇トレンド」が継続点灯していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます。また、ファンダメンタルズ的に見ても、日米金利差に着目した円キャリートレードの長期化期待(先週開催された日米金融政策イベントを踏まえると、日米金利差は当面縮まらない可能性大)や、日本政府・日銀による為替介入のやり辛さ(ドル円が直近高値圏に迫りつつあるが、イエレン米財務長官の牽制姿勢を踏まえると、3度目の為替介入に踏み切ることは容易では無い)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は米MBA住宅ローン申請指数と、米6月NAHB住宅市場指数などが予定されています。

本日の予想レンジ:157.00ー158.75



注:ポイント要約は編集部

一時158円台前半まで上昇するも、冴えない米小売売上高を受けて反落

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