東京市場のドルは157円台で推移、FOMCまでは小動き継続か(24/6/10)

【本日の東京市場】

東京時間（日本時間8時から15時）のドル・円は、米雇用統計後の余韻も受けて、じりじりとした円安ドル高の流れが続き、157円台での推移となった。

先週末の海外時間では、5月雇用統計で、非農業部門雇用者数や賃金の伸びが予想以上に拡大したため早期の利下げ観測が後退し、長期金利上昇に連れドルの買戻しが加速。一時157円台まで上昇する場面がみられた。

東京時間では、目立った売買材料に欠けるなか、米雇用統計の余韻が残りじりじりとした円安ドル高の流れが続き、先週末の海外時間の高値も上回った。株式市場では、日経平均が2週間ぶりに終値ベースで39000円台に乗せるなど日本株は上昇。株高でややリスクオンの地合いとなったもよう。

ドル・円（日本時間8時―15時）
始値：156円90銭
高値：157円20銭
安値：156円72銭
終値：157円07銭　

ユーロ・円（日本時間8時―15時）
始値：169円11銭
高値：169円22銭
安値：168円80銭
終値：168円91銭

豪ドル・円（日本時間8時―15時）
始値：103円25銭
高値：103円58銭
安値：103円16銭
終値：103円56銭

ポンド・円（日本時間8時―15時）
始値：199円68銭
高値：199円93銭
安値：199円48銭
終値：199円77銭

日経平均（日本時間9時―15時）
始値：38689円78銭
高値：39081円54銭
安値：38689円78銭
終値：39038円16銭（前日比＋354円23銭）

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

18時30分、欧、ナーゲル独連銀総裁が講演
20時00分、欧、ホルツマン・オーストリア中銀総裁が開会挨拶

ブラックアウト期間入り（金融政策に関する発言自粛）13日まで
※予定は変更することがございます。

【今晩の海外時間の見通し】

日足チャートでは、日足の一目均衡表の雲下限までの調整も視野に入っていたが、雲上限を上放れる展開となった。5月3日同様、50日移動平均線が下値支持線として機能しており上を意識した格好となっている。

ドル・インデックスは、5月雇用統計を受けて、104割れから一気に105手前まで上昇した。久しぶりにドル中心の売買が入ったとの観測だが、11−12日の米連邦準備制度理事会（FRB）による米連邦公開市場委員会（FOMC）開催を受けて、東京時間13日未明までは静かな推移となりそうだ。FOMCでは、先週末の強い雇用統計を受けて、年内利下げゼロの観測も高まっている。3月時点の年内3回利下げ見通しを1回まで引き下げる可能性を指摘する市場関係者もいるが、「データ」を重視するFOMC関係者が、5月雇用統計の印象だけで心が揺れるとは思えない。「3回利下げ見通しを2回に修正」が引き続き今FOMCのコンセンサスと考える。

今晩の海外時間は目立った経済指標の発表も控えていないことで157円を挟んでのもみ合いとなろう。チャート上では上に行きたがっているようにも見えるが、158円より上は日銀による円買い介入観測が高まるゾーンのため上値は重い。

今晩の海外時間は、目立った売買材料に乏しいことから小動き推移を想定する。上値メドは157円30銭、下値メドは156円70銭とする。