東京市場のドルは157円41銭まで上昇、「国債安、円安」の地合いが続く
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、金利上昇の流れが継続するなか、157円台前半でのしっかりとした相場付きとなった。
昨晩の海外時間では、米金利低下や欧州通貨高で、ドル売りがやや優勢となる場面が見られたものの、米5月消費者信頼感指数が予想外に改善したことが経済の底堅さを証明し利下げ観測がさらに弱まったほか、2年債、5年債入札の低調な結果を受けて、長期金利上昇に伴いドル買いに転じ、5月23日の戻り高値157円20銭に顔合わせした。
東京時間では、長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが1.075%まで上昇したものの、米国10年債利回りも上昇していることで日米金利差縮小への思惑は高まらず。ドルはじりじりと上昇し157円41銭まで買われた。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:157円22銭
高値:157円41銭
安値:157円20銭
終値:157円22銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:170円69銭
高値:170円80銭
安値:170円49銭
終値:170円50銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:104円55銭
高値:104円86銭
安値:104円44銭
終値:104円48銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:200円61銭
高値:200円75銭
安値:200円43銭
終値:200円45銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:38880円50銭
高値:39141円99銭
安値:38524円24銭
終値:38556円87銭(前日比−298円50銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
21時00分、欧、5月独消費者物価指数(速報)(前月比)、前回:0.5%、市場予想:0.2%
21時00分、欧、5月独消費者物価指数(速報)(前年比)、前回:2.2%、市場予想:2.4%
23時00分、米、5月リッチモンド連銀製造業指数、前回:−7
26時45分、米、ウィリアムズNY連銀総裁が会議出席
27時00分、米、米地区連銀経済報告(ベージュブック)
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
日足チャートでは、5月23日に足元の戻り高値157円20銭をつけた後は、上値が重くなっていたが、じりじりと上を試す展開となっている。政府・日銀による為替介入への警戒感は高いものの、対欧州通貨やオセアニア通貨に対する円安基調の強さがドルにも波及しているようだ。
ドル・インデックスは104.5水準を推移しており足元ドル買いはほぼ発生していない。一方、4月29日高値を上抜いたポンド、NZランドや、高値に迫っているユーロ、豪ドルの強い動きが円安を意識させているようだ。
今晩の海外時間では、米要人発言が予定されているほかベージュブックも発表される。ベージュブック発表が与える為替への影響は限定的と見るが、じりじりとした円安が継続している状況下、円安ドル高の材料に使われる可能性はある。
日本の長期金利が上昇しているにも関わらず、円安も進行していることで、「国債安、円安」の状況だ。まだ日本株は売られていないことから「トリプル安」ではないと考えるが、「日本売り」がじりじりと進んでいることを意識した方が良さそうだ。日本株の上値は重いが、NISA資金など需給面が下支えとなり日本株は底堅いと考えるが、売買代金が減少しているなか、これまで購入していた海外投資家の売り圧力が強まれば、NISA買いは呑みこまれるだろう。「トリプル安」で投資家マインドがさらに悪化する展開は避けたいところだ。
今晩のドルは引き続き小動きの展開を想定する。上値メドは157円50銭、下値メドは156円70銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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