東京市場のドルは156円台後半で推移、英米祝日で方向感には乏しい地合いに
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、英米祝日に伴い参加者は限定的となり156円台後半でのもみ合いとなった。
先週末の海外時間では、米4月耐久財受注速報値が予想外にプラスとなりドル買いがやや優勢となったのち、米5月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値は予想外に上方修正。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)が注目する同指数の期待インフレ率確報値が市場予想を下回ったことで、年内利下げ観測がやや強まり長期金利低下に伴うドル売りが優勢となり156円台での推移となった。
東京時間のドルは156円台後半でのもみ合いに終始。G7で、神田財務官が「安定的に相場が推移している限り介入は必要ない」「介入がまれであることが望ましいのは言うまでもない」と発言した一方、「過度な変動が投機などで発生して経済に悪影響を与える場合には、適切な措置を取る必要がある」と円安けん制発言もしっかり行ったことで、ドルは方向感に乏しい展開となった。また、今晩の英米が祝日であることで参加者が少ないことも影響した。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:156円86銭
高値:156円93銭
安値:156円66銭
終値:156円76銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:170円20銭
高値:170円24銭
安値:169円97銭
終値:170円07銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:104円02銭
高値:104円08銭
安値:103円86銭
終値:104円00銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:199円86銭
高値:199円87銭
安値:199円62銭
終値:199円74銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:38766円21銭
高値:38900円02銭
安値:38667円93銭
終値:38900円02銭(前日比+253円91銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
17時00分、欧、5月独Ifo景況感指数、前回:89.4、市場予想:90.3
20時00分、欧、レーンECBチーフエコノミストが講演
24時30分、欧、ホルツマン・オーストリア中銀総裁が講演
英国市場はスプリングバンクホリデー祝日で休場
米国市場はメモリアルデー祝日で休場
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
日足チャートでは、5月23日に157円20銭をつけた後は上値が重くなっている。先週末に神田財務官の円安けん制発言があったように、やはり157円台は政府・日銀による円買い介入観測が強い価格帯であるようだ。急ピッチな円安進行というわけではないが、政府・日銀が意識する価格帯であることから、積極的な円売りドル買いポジション積み上げにくい。
投機筋は、ドルよりもNZドルやユーロに対する関心を高めていると推測。ユーロは4月29日につけたユーロ導入以降の最安値である171円47銭に迫っている。NZドルに至っては4月29日高値を既に上回っており、07年5月以来の水準まで円安が進行している。上値が重いドルよりも円安基調が強まっている通貨を手掛けた方が、伸びしろが狙えそうだ。
今晩の海外時間では、英米が祝日のため商い閑散となる公算が大きい。参加者が限定されたなか、強い欧州経済指標が発表されたり、欧州理事会(ECB)関係者の発言次第では、ユーロ買い円売りが強まる可能性はある。6月6日開催のECBでは利下げが実施されるとの見方だが、インフレ鈍化で個人消費が強くユーロ圏の24年GDP成長率予想は0.7%としっかり。強い欧州経済への期待感がユーロ高円安の背景にあるので、ユーロが利下げ実施となっても短期的なユーロ売りに留まり、すぐに値を戻す可能性はある。
今晩のドルはユーロにやや振らされる展開となりそうだが、基本小動きの展開を想定する。上値メドは157円10銭、下値メドは156円50銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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