ドル円、155円乗せ後も介入等の動き無く、155円台半ばに続伸
25日午前の東京市場でドル円は155円台前半を続伸。朝方155.33レベルで取引の始まったドル円は、序盤の155.20を安値にほぼ一方向に上昇。昨晩海外高値155.37を抜けると上値探りに転じ、もみ合いながら高値を155.45まで伸ばした後、東京時間正午現在は155.42で取引されています。鈴木財務相は午前中、参議院の財政金融委員会での答弁で「適切な対応をしていく思いに変わりはない」「今の局面で多く話すことができないことに理解いただきたい」等発言していますが、市場は反応薄でした。
日経平均株価は、前日大幅に上昇した反動と、日銀政策決定会合への警戒感等から売りが先行。
一部公益事業を除くほぼ全業種で下げ、641円安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、米国時間に入り投機筋の仕掛け的な動きに155円台にのせました。その後、155円台で介入が入らなかったことや、米国債の大量入札後の需給要因等から米長期金利が上昇したことでさらに上値を155.37まで拡大、そのまま155.33の高値圏で米国時間の取引を終えています。
テクニカルにはドル円は、本日午前も90年6月以来の高値を更新。強いドル買い地合いが継続しており、レジスタンスらしいレジスタンスは90年4月高値160.20まで見当たりません。
本日、明日開催の日銀政策決定会合の結果を待たずにドル円は挑発的に155円台乗せを示現しました。ただ、日銀政策決定会合開催中かつ、週末に米PCEデフレーターの発表、来週はFOMCと、まだ日本の外での重要イベントも続くためか、政府・日銀は実弾介入に踏み切れていません。
現時点での為替介入を政府・日銀が外的要因等で避けたいのだとすれば、可能性は低いながら、最近植田総裁が時折仄めかす、「輸入物価上昇懸念からの本邦政策金利引き上げ実施」と介入の組み合わせも、正攻法の選択肢としてはあり得るものと考えられます。今晩の円安の進行度合い、明日の日銀会合の結果から目が離せません。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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