東京市場のドルは151円80銭まで上昇、タカ派寄り二人の要人発言で152円台も視野に
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、イースター休暇明けのアジア株式市場で香港株が強かったことからリスク選好の動きが広がり、151円80銭まで上昇した。
昨晩の海外時間では、米3月ISM製造業景況指数が予想外に活動の拡大を示す50を回復したことで、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ先送り観測が強まり10年債利回りが4.3%台まで上昇。
ドル買いが優勢となり151円77銭まで上昇したが、その後は、米国株安に連れたリスク回避の円買いがやや強まり、ドル買いは一服となった。
東京時間では、日本株は引き続き機関投資家の売りに押されて方向感には乏しい展開となったが、イースター休暇明けの香港株が前営業日比2%超の上昇となったことなどからリスク選好のドル買いが進み、151円80銭と昨晩の海外時間の高値151円77銭を上回る場面も見られた。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:151円61銭
高値:151円80銭
安値:151円50銭
終値:151円74銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:162円82銭
高値:162円95銭
安値:162円62銭
終値:162円78銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 98円34銭
高値: 98円64銭
安値: 98円27銭
終値: 98円45銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:190円25銭
高値:190円45銭
安値:190円05銭
終値:190円31銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:39892円59銭
高値:40151円05銭
安値:39707円87銭
終値:39838円91銭(前日比+35円82銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
21時00分、欧、3月独CPI(速報)(前月比)、前回:0.4%、市場予想:0.5%
21時00分、欧、3月独CPI(速報)(前年比)、前回:2.5%、市場予想:2.2%
23時00分、米、2月JOLTS求人件数、前回:886.3万人、市場予想:877.0万人
23時00分、米、2月製造業新規受注、前回:−3.6%、市場予想:1.0%
23時00分、米、2月耐久財受注(確報値)(前月比)、前回:1.4%、市場予想:1.4%
23時00分、米、2月耐久財受注(コア)(確報値)(前月比)、前回:0.5%、市場予想:0.5%
23時10分、米、ボウマンFRB理事が講演
25時00分、米、ウィリアムズNY連銀総裁が講演
25時05分、米、メスター・クリーブランド連銀総裁が講演
26時30分、米、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁が討論会に参加
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析など】
日足ベースのドル・円は、3月27日に2022年高値151円96銭をわずか1銭ではあるが上回ったことで、1990年7月以来となる152円台乗せを試す展開を迎えている。
151円90銭台は、投機筋と政府・日銀との様々な思惑が交錯する価格帯となる。3月下旬は、神田財務官や鈴木財務大臣、岸田首相などによる度重なる口先介入を受けて、いったん151円台前半での小動きが続いたが、昨晩の強い米経済指標を受けて、再度上を意識した格好となっている。
今晩の海外時間では、23時台にJOLTS求人件数、2月耐久財受注(確報値)など重要な米経済指標の発表が集中していることから、この時間帯の動向には注目だ。また、タカ派寄りのボウマンFRB理事、メスター・クリーブランド連銀総裁が講演を行うことから、発言内容でもドルが動く可能性はある。
メスター総裁は、3月7日に「長期のFF金利見通し引き上げを検討している」と発言したほか、ボウマン理事は、少々遡るが2月2日に「利下げが早すぎれば、インフレを2%に戻すために、将来的にさらなる金利の引き上げが必要となる可能性がある」などと発言しており、今晩の発言も注目されるところだ。
今晩の海外時間も神経質な展開を想定しておきたい。上値メドは152円50銭、下値メドは151円30銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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