東京市場のドルは151円30銭台での小動き、為替介入を意識した神経戦の地合いは継続
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、政府・日銀による介入警戒感が高まっていることで、ドルは151円半ばでの小動き推移となった。
昨晩の海外時間は、様子見ムードが強まり小動き推移、上下の値幅は30銭弱に留まった。円の売り戻しが優勢となったが、政府・日銀による円安是正介入警戒感は根強く円売りは限定的となった。
東京時間も、政府・日銀による介入警戒が高いことから上下の値幅は30銭ほどに留まった。今晩の米債券市場が短縮取引であることや、明日の欧米市場の多くがグッドフライデーの祝日に伴い休場となることも影響し、積極的な売買は手控えられた。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:151円32銭
高値:151円55銭
安値:151円25銭
終値:151円35 銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:163円59銭
高値:163円90銭
安値:163円50銭
終値:163円77銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 98円65銭
高値: 99円50銭
安値: 98円57銭
終値: 98円72銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:190円88銭
高値:191円26銭
安値:190円77銭
終値:191円13銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:40324円42銭
高値:40482円02銭
安値:40054円06銭
終値:40168円07銭(前日比−594円66銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
17時00分、欧、3月独雇用統計(失業率)、前回:5.9%、市場予想:5.9%
18時00分、欧、パネッタECB理事が講演
21時30分、米、週次新規失業保険申請件数、前回:180.7万件、市場予想:181.4万件
21時30分、米、第4四半期実質GDP(確報値)、前回:3.2%、市場予想:3.2%
22時45分、米、3月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)、前回:44.0、市場予想:46.0
23時00分、米、3月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)、前回:76.5、市場予想:76.5
23時00分、米、2月中古住宅販売成約指数(前月比)、前回:−4.9%、市場予想:1.1%
26時30分、欧、ビルロワドガロー・仏中銀総裁が会議に出席
グッドフライデー前日で米債券市場は短縮取引
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析など】
日足ベースのドル・円は、27日に2022年高値151円96銭をわずか1銭ではあるが上回ったことで、1990年7月以来となる152円台乗せを試す展開を迎えている。151円90銭台は、投機筋と政府・日銀との様々な思惑が交錯する価格帯となる。
27日18時過ぎ、財務省と金融庁、日銀は、国際金融資本市場に関する緊急の情報交換会合(三者会合)を開催した。三者会合の開催は2023年5月以来のことで、政府・日銀による為替介入実施に向けた醸成が着々と進んでいる。
「脱デフレ」が強く意識されるなか、3月期末というこのタイミングで株安を招く円買い介入は実施できないという私の考えは変わらない。
一方、神田財務官、鈴木財務大臣の口先介入も「断固たる対応」という最上級の警戒ワードが出ていることから、為替介入実施への外堀はほぼ埋まっており、残すところ「レートチェック」ぐらいだ。既に「スタンバイ」状態に入った政府・日銀の覚悟を前に、投機筋が積極的な円売り、ドル買いを手掛けにくくなっているのも事実だ。
今後、ドルが瞬間的に1円ほどドル安に振れた場合、介入の事実を即座に公表しない「覆面介入」への思惑も高まろう。疑心暗鬼の神経戦が続くなか、商いが少なくなる明日29日のグッドフライデーに動く可能性もある。投機筋と政府・日銀による攻防戦は東京時間30日(土)未明まで続きそうだ。
今晩の海外時間も緊張感の高い地合いとなろう。上値メドは152円80銭、下値メドは150円80銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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