ドル円、一時151.97の高値をつけ、1990年来約34年ぶりの高値更新
27日午前の東京市場で、ドル円は年初来高値を更新。朝方151.56レベルで取引の始まったドル円は、タカ派と目されていた日銀田村審議委員が、青森県での講演で「ゆっくり着実に金融政策正常化を進める」、「当面緩和的な金融環境が継続する」等穏当な発言をしたことで、一時円売りが強まり、151.80まで上昇。その後も高値圏でのもみあいが続きましたが、昼前には151.97まで上値を伸ばし、昨年高値151.91一昨年高値の151.95を突破して、1990年7月以来の円安水準を記録しました。東京時間正午現在も高値圏の151.88で取引されています。
日経平均株価は、昨晩米主要株価指数が軒並み下落する中で、年度内受け渡しの最終日を迎えた本日は、配当、株主優待等の権利取りの買いが強まり、朝方からプラス圏で推移。その後も不動産、金融を中心に買いを集め、ほぼ全業種で買われました。午前中の円安進行も追い風となり、406円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では四半期末、イースター休暇入りを控え、また、米2月PCEコア指数の発表を控え手控え感の強い展開となりました。発表された米指標も、米耐久財受注は予想を上回り、消費者信頼感は予想を下回る等まちまちで、米長期金利も上昇後に低下する展開。ドル円は米国時間に一時151.60まで上昇後高値圏でもみ合い、151.56で取引を終えています。
テクニカルにはドル円は、高値圏での横ばい推移後に1990年以来の高値を更新。午前中152円にこそタッチしなかったものの、チャート上は天井が抜けた形で、ここから先は90年4月の高値160.20までレジスタンスらしいレジスタンスは見当たりません。
一方で、年初来高値更新のきっかけとされる田村審議委員の発言には、特段目新しい部分は無く、ドル買いの投機筋が、きっかけを求めたに過ぎないともいえることから、介入警戒感も強まっています。午後以降は、本日終値までの152円台乗せの有無、政府・日銀の反応等要注視です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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