東京市場のドルは151円での攻防、1990年7月以来の152円台を意識した展開か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、円全面安一服となる場面もみられたが、株式市場で日経平均が後場一段高となったことなどからドル買いが優勢となり151円台まで値を戻した。
昨晩の海外時間では、足元の強いインフレ指標を受けて米連邦公開市場委員会(FOMC)が年内の利下げ回数予想を下方修正するとの見方にドル買いが優勢となり151円87銭まで上昇したが、米連邦準備制度理事会(FRB)の発表後は相場が一変。
市場の予想通り政策金利据え置きを決定した一方、米金融当局者の金利予測分布図(ドットチャート)は昨年12月と同様に年内の中間金利予想で3回の利下げ予想が維持されたため長期金利低下に連れドル売りに転じた。
また、パウエルFRB議長が記者会見で、年内の利下げの可能性を再表明したほか、バランスシート縮小ペースを近々減速すると発言したことも、ドル売り材料となった。
東京時間でも、朝方は円の全面安が一服したものの、日経平均が史上最高値を更新するなどリスクオンの地合いとなったことで、円売り再開でドルは151円台を回復。また、豪ドルも円安が進行し、2014年12月以来の100円台乗せとなった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:150円87銭
高値:151円02銭
安値:150円27銭
終値:151円00銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:164円92銭
高値:165円08銭
安値:164円35銭
終値:165円07銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 99円53銭
高値:100円02銭
安値: 99円28銭
終値:100円01銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:192円99銭
高値:193円13 銭
安値:192円35銭
終値:193円12銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:40511円55銭
高値:40823円32銭
安値:40452円19銭
終値:40815円66銭(前日比+812円06銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
17時15分、欧、3月仏製造業PMI(速報値)、前回:47.1、市場予想:47.5
17時15分、欧、3月仏サ―ビス業PMI(速報値)、前回:48.4、市場予想:48.7
17時30分、欧、3月独製造業PMI(速報値)、前回:42.5、市場予想:43.0
17時30分、欧、3月独サービス業PMI(速報値)、前回:48.3、市場予想:48.7
18時00分、欧、3月ユーロ圏製造業PMI(速報値)、46.5、市場予想:46.9
17時30分、欧、3月ユーロ圏サービス業PMI(速報値)、前回:50.2、市場予想:50.4
20時00分、トルコ、トルコ中銀政策金利、前回:45.0%、市場予想:45.0%
21時00分、英、3月英中銀政策金利、前回:5.25%、市場予想:5.25%
21時30分、米、週次新規失業保険申請件数、前回:20.9万件、市場予想:21.4万件
22時45分、米、3月PMI(速報値)、前回:52.2、市場予想:51.8
22時45分、米、3月サービス業PMI(速報値)、前回:52.3、市場予想:52.1
22時45分、米、3月コンポジットPMI(速報値)、前回:52.5、市場予想:52.2
23時00分、米、2月中古住宅販売件数、前回:400万件、市場予想:395万件
25時00分、米、バーFRB副議長が討論会に出席
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析など】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限手前から反発しており、転換線や基準線が位置する148円60銭水準を上回った後、150円台を回復。昨年11月13日戻り高値151円95銭を意識した展開となっている。
昨晩の海外時間では、104水準だったドルインデックスが、FOMC通過後は103.2水準まで低下するなどドル買いは一服。一方、豪ドルが2014年以来の100円台、ユーロが2008年8月以来の165円台に乗せるなど円全面安の展開は継続している。
ドル買いと円売りが複雑に絡んで少々ややこしいが、19日の日銀会合後は「円全面安」の地合いが強まっている状況だ。ドルは、当局と市場がともに2024年に3回の利下げを予想していることから、ある意味ニュートラルと言えよう。
足元の円全面安の裏には、投機筋の円売りポジションの積み上げがあると推測する。最新データは東京時間23日未明に発表されるので古いデータの確認となるが、16日に発表された米先物取引委員会(CFTC)建玉報告の12日時点のデータでは、差し引き10.2万枚の円売りポジションと前週比では1.6万枚減少。一方、この時の147円水準からは既に3円強円安ドル高が進行していることから、円売りポジションはそれなりに増加したと考える。
151円台からもう一段の円売りポジションを積み上げる余力の有無が今後のポイントとなろう。FOMC前後で売りポジションをいったん手仕舞ったとなれば、投機筋の円売りによって、ドルは1990年7月以来の152円台という世界も見えてくる。
今晩の米3月PMI次第では、円全面安+ドル買いという状況も想定されよう。上値メドは152円00銭、下値メドは150円50銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.27
来週の為替相場見通し:『ドル円は157円台後半へと急上昇。来週は米FOMCがメインイベント』(4/27朝)
ドル円(USDJPY)は昨年12/28に記録した安値140.25をボトムに切り返すと、今週末にかけて、約34年ぶり高値となる157.79(1990年5月以来の高値圏)まで急伸しました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.04.26
東京市場のドルは156円台乗せ、海外時間では157円台乗せを試す展開に(24/4/26)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日銀会合の結果が、想定線で「タカ派」な内容が確認できなかったことで円安が加速し、156円台に突入した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.04.26
ドル円 日銀会合経て円安加速、介入催促相場の様相(4/26夕)
東京市場はドルが続伸し156円台。しかし、市場で関心を集めている円買い介入は依然として観測されていない。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.03.22
ドル円、米経済指標の力強い結果を受けて急反発。但し上値余地は限定的か(3/22朝)
21日(木)のドル円相場は下落後に急反発。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.03.21
ドル円 ドル底堅く推移も152円手前では上げ渋りか(3/21夕)
東京市場はドルが小安い。一時150円前半まで弱含み、そののち持ち直したが回復し切れなかった。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。