東京市場のドルは151円での攻防、1990年7月以来の152円台を意識した展開か(24/3/21)

東京時間のドル・円は、円全面安一服となる場面もみられたが、株式市場で日経平均が後場一段高となったことなどからドル買いが優勢となり151円台まで値を戻した。

東京市場のドルは151円での攻防、1990年7月以来の152円台を意識した展開か(24/3/21)

東京市場のドルは151円での攻防、1990年7月以来の152円台を意識した展開か

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、円全面安一服となる場面もみられたが、株式市場で日経平均が後場一段高となったことなどからドル買いが優勢となり151円台まで値を戻した。

昨晩の海外時間では、足元の強いインフレ指標を受けて米連邦公開市場委員会(FOMC)が年内の利下げ回数予想を下方修正するとの見方にドル買いが優勢となり151円87銭まで上昇したが、米連邦準備制度理事会(FRB)の発表後は相場が一変。

市場の予想通り政策金利据え置きを決定した一方、米金融当局者の金利予測分布図(ドットチャート)は昨年12月と同様に年内の中間金利予想で3回の利下げ予想が維持されたため長期金利低下に連れドル売りに転じた。

また、パウエルFRB議長が記者会見で、年内の利下げの可能性を再表明したほか、バランスシート縮小ペースを近々減速すると発言したことも、ドル売り材料となった。

東京時間でも、朝方は円の全面安が一服したものの、日経平均が史上最高値を更新するなどリスクオンの地合いとなったことで、円売り再開でドルは151円台を回復。また、豪ドルも円安が進行し、2014年12月以来の100円台乗せとなった。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:150円87銭
高値:151円02銭
安値:150円27銭
終値:151円00銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:164円92銭
高値:165円08銭
安値:164円35銭
終値:165円07銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 99円53銭
高値:100円02銭
安値: 99円28銭
終値:100円01銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:192円99銭
高値:193円13 銭
安値:192円35銭
終値:193円12銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:40511円55銭
高値:40823円32銭
安値:40452円19銭
終値:40815円66銭(前日比+812円06銭)

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

17時15分、欧、3月仏製造業PMI(速報値)、前回:47.1、市場予想:47.5
17時15分、欧、3月仏サ―ビス業PMI(速報値)、前回:48.4、市場予想:48.7
17時30分、欧、3月独製造業PMI(速報値)、前回:42.5、市場予想:43.0
17時30分、欧、3月独サービス業PMI(速報値)、前回:48.3、市場予想:48.7
18時00分、欧、3月ユーロ圏製造業PMI(速報値)、46.5、市場予想:46.9
17時30分、欧、3月ユーロ圏サービス業PMI(速報値)、前回:50.2、市場予想:50.4
20時00分、トルコ、トルコ中銀政策金利、前回:45.0%、市場予想:45.0%
21時00分、英、3月英中銀政策金利、前回:5.25%、市場予想:5.25%
21時30分、米、週次新規失業保険申請件数、前回:20.9万件、市場予想:21.4万件
22時45分、米、3月PMI(速報値)、前回:52.2、市場予想:51.8
22時45分、米、3月サービス業PMI(速報値)、前回:52.3、市場予想:52.1
22時45分、米、3月コンポジットPMI(速報値)、前回:52.5、市場予想:52.2
23時00分、米、2月中古住宅販売件数、前回:400万件、市場予想:395万件
25時00分、米、バーFRB副議長が討論会に出席

※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析など】

日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限手前から反発しており、転換線や基準線が位置する148円60銭水準を上回った後、150円台を回復。昨年11月13日戻り高値151円95銭を意識した展開となっている。

昨晩の海外時間では、104水準だったドルインデックスが、FOMC通過後は103.2水準まで低下するなどドル買いは一服。一方、豪ドルが2014年以来の100円台、ユーロが2008年8月以来の165円台に乗せるなど円全面安の展開は継続している。

ドル買いと円売りが複雑に絡んで少々ややこしいが、19日の日銀会合後は「円全面安」の地合いが強まっている状況だ。ドルは、当局と市場がともに2024年に3回の利下げを予想していることから、ある意味ニュートラルと言えよう。

足元の円全面安の裏には、投機筋の円売りポジションの積み上げがあると推測する。最新データは東京時間23日未明に発表されるので古いデータの確認となるが、16日に発表された米先物取引委員会(CFTC)建玉報告の12日時点のデータでは、差し引き10.2万枚の円売りポジションと前週比では1.6万枚減少。一方、この時の147円水準からは既に3円強円安ドル高が進行していることから、円売りポジションはそれなりに増加したと考える。

151円台からもう一段の円売りポジションを積み上げる余力の有無が今後のポイントとなろう。FOMC前後で売りポジションをいったん手仕舞ったとなれば、投機筋の円売りによって、ドルは1990年7月以来の152円台という世界も見えてくる。

今晩の米3月PMI次第では、円全面安+ドル買いという状況も想定されよう。上値メドは152円00銭、下値メドは150円50銭とする。

東京市場のドルは151円での攻防、1990年7月以来の152円台を意識した展開か

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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