ドル円148円台半ば、強めの米PPI後のドル買い戻し継続
15日午前の東京市場でドル円は148円台を堅調推移。朝方148.33レベルで取引の始まったドル円は、序盤148.23-35レンジでもみ合いましたが、実需とみられるドル買いに仲値公表にかけ148円半ばまで上昇。その後は、米長期金利上昇が一服したことから一旦は落ち着いたものの、続落して始まった日経平均株価が下げ幅を縮小したこと等から、再度円売りドル買いが強まり、一時148.66の高値をつけた後、東京時間正午現在は148.45での取引です。
日経平均株価は、昨晩米市場で主要株価指数が下げた流れを受けて売りが先行。下げ幅は一時200円を超えました。しかし、売り一巡後はエネルギー、商社、不動産等の業種を中心に買い戻されて下げ幅を縮小、55円安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では注目された2月の米生産者物価指数がヘッドライン、コアともに予想比上振れ、特にヘッドラインについては事前予想前年比+1.2%に対し+1.6%と予想外の上昇を見せたことで米長期金利が上昇。同時に発表された2月の小売売上高は予想を下回ったことから、発表後しばらくドル円は147円台で乱高下し、また、時事通信社が「日銀がマイナス金利解除の方向で調整に入った」と報じたことで、一時147.44まで下落する場面もありました。しかし、米長期金利がほぼ一方向で上昇を続けたことからドル円も次第にそれに沿った動きとなり、終盤に高値148.36をつけ、高値圏の148.33で東京市場につないでいます。
テクニカルにはドル円は、昨晩の上昇で短期の持ち合いを上放れ148円台に乗せてきています。昨日の上昇では達していなかった本日148.50付近の転換線、148.70の基準線を本日東京時間は試す動きとなっています。一目均衡表の「雲」の上昇に伴う動きとも見え、ややドル買い地合いが強まった印象です。
今晩もNY連銀製造業景況指数、2月輸入物価、鉱工業生産、ミシガン大消費者信頼感等米重要指標の発表が多く、海外時間のボラティリティ拡大が警戒されます。終値ベースでの両線や90日移動平均線との位置関係が注目されます。
ドル円日足
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