東京市場のドルは147円台後半で推移、関心は来週の日米中銀イベントに向かい様子見か(24/3/14)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日銀金融政策決定会合への様々な思惑が交錯するなか、ややドル優勢の地合いとなった。

東京市場のドルは147円台後半で推移、関心は来週の日米中銀イベントに向かい様子見か(24/3/14)

東京市場のドルは147円台後半で推移、関心は来週の日米中銀イベントに向かい様子見か

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日銀金融政策決定会合への様々な思惑が交錯するなか、ややドル優勢の地合いとなった。

昨晩の海外時間では、米連邦準備制度理事会(FRB)の年内の利下げを織り込むドル売りが優勢となったほか、米30年債入札の好調な結果を受けて長期金利の上昇が一段落したことも、ドルの重しとなった。

また、日銀が来週開催する金融政策決定会合でマイナス金利政策を解除するかどうかを議論するとの報道を受けた円買いも強まり、ドルは147円台半ばでの推移となった。

東京時間は、日銀会合への様々な思惑が交錯するなか、148円台手前まで上昇する場面が見られるなどややドル優勢の地合いとなった。株式市場で、日経平均が切り返したこともドル買いの材料となったもよう。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:147円69銭
高値:147円98銭
安値:147円53銭
終値:147円91銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:161円73銭
高値:161円91銭
安値:161円56銭
終値:161円82銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:97円80銭
高値:97円92銭
安値:97円73銭
終値:97円85銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:189円05銭
高値:189円27銭
安値:188円82銭
終値:189円18銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:38591円73銭
高値:38840円33銭
安値:38400円17銭
終値:38807円38銭(前日比+111円41銭)

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

18時40分、欧、デコス・スペイン中銀総裁が講演
20時00分、欧、シュナーベルECB理事が会合に出席
21時00分、欧、クノット・オランダ中銀総裁が講演
21時30分、米、週次新規失業保険申請件数、前回:21.7万件、市場予想:21.8万件
21時30分、米、2月PPI(前月比)、前回:0.3%、市場予想:0.3%
21時30分、米、2月PPI(前年比)、前回:0.9%、市場予想:1.2%
21時30分、米、2月PPI(コア)(前月比)、前回:0.5%、市場予想:0.3%
21時30分、米、2月PPI(コア)(前年比)、前回:2.0%、市場予想:1.9%
21時30分、米、2月小売売上高(前月比)、前回:−0.8%、市場予想:0.8%
26時00分、欧、デコス・スペイン中銀総裁が講演
27時00分、欧、デギントスECB副総裁が討論会に参加
27時30分、欧、ストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁が講演

日銀がブラックアウト期間入り(19日まで金融政策に関する発言自粛)
9日からFRBブラックアウト期間入り(21日まで金融政策に関する発言自粛)
※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析など】

日足ベースのドル・円は、一目均衡表の転換線、基準線を相次いで下回った後、雲上限や200日移動平均線が位置する146円10銭-20銭の水準手前で下げ止まり、足元100日移動平均線水準でもみ合っている。今後、148円水準まで切り上がる雲上限がサポートラインとして意識されるか注目となろう。

今晩の海外時間では2月PPIや小売売上高の発表を控えているが、来週の日米中銀イベントが近いことから、ドルは100日移動平均線が位置する147円50銭水準を挟んでのもみ合いとなろう。

市場は「マイナス金利の解除を議論する」「長短金利操作(イールドカーブ・コントロール(YCC))の撤廃」「上場投資信託(ET)や不動産投資信託(REIT)などリスク資産の買い入れ終了」まで織り込んでいる状況だ。YCCやリスク資産買い入れは実質終了しているようなものなので、市場へのネガティブな影響はほぼなく、むしろ日銀の本気度の現れと捉えられ、外国人投資家からは評価(どちらかというと日本株買いか)されるだろう。

一方、「マイナス金利の解除」に関しては、3月会合では決定せず、次回の4月会合での実施を私は想定している。植田日銀総裁は、審議委員時代の2000年にゼロ金利政策の解除に対して反対票を投じた過去がある。あくまでも日銀会合は多数決での決定のため、日銀総裁の一存で決定することはないが、個人消費に対して慎重な発言をしている植田日銀総裁は、今回の会合は「マイナス金利の解除を議論する場」とし、4月会合で決定したいのではないかと推測する。

3月会合と4月会合(25−26日)の間には、4月1日に日銀短観「3月概要及び要旨」、2日に日銀短観「3月調査全容」、4日に4月の地域経済報告が発表される。

「3月会合でマイナス金利廃止を議論」→「4月1日から4日の短観や地域経済報告の内容を確認」→「満を持して4月会合でマイナス金利廃止」という流れを推したい。

今晩の海外時間は、重要な経済指標の発表はあるが、目立った売買は手控えられよう。上値メドは148円20銭、下値メドは147円30銭とする。

東京市場のドルは147円台後半で推移、関心は来週の日米中銀イベントに向かい様子見か

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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