ドル円、147円台前半を急反発、日銀総裁発言の一部を材料視
12日午前の東京市場でドル円は反落後に急伸。朝方146.94レベルで取引の始まったドル円は、序盤、146.62まで値を下げる場面もありましたが、持ち直し、147円付近で推移していたところ、ブルームバーグが、参議院の財政金融委員会で日銀植田総裁が「個人消費は非耐久消費に弱めの動きがうかがわれる」と発言したと報じたことをきっかけに急伸。東京時間正午現在147.43での取引です。
日経平均株価は、昨晩米市場でナスダック総合指数が下げたことを嫌気して、売りが先行。半導体関連株等の下げがきつく、下げ幅は一時500円を超えました。しかしその後は円高が一服したこともあって下げ幅を縮小。233円安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、米長期金利の低下に欧州時間にドル円は146.49まで下落しました。しかし、その後NY連銀が発表した、3年、5年の中長期のインフレ期待指数が上昇したことから米長期金利が反発、ドル円も147.15まで値を戻した後146.94で東京時間につないでいます。
テクニカルにはドル円は、昨日転換線が基準線をデッドクロス。一方で本日午前中の反発で当面のレジスタンスに転じたと見られていた90日移動平均線(本日147.28付近を下降中)を回復しており状況は微妙です。また、本日146.25に位置する200日線の下攻めには至らずに一旦反発した形です。
ただ、本日の反発材料になった上記植田総裁発言は、同総裁が「景気は緩やかに回復しており、賃金と物価の好循環を点検し、(今月の政策決定会合で)適切な判断を行いたい」と答弁した中での前段に過ぎず、全般的なトーンは政策変更を否定するものではなかったことから、ややミスリーディングではないかと思われる部分も。今晩は米CPI発表も控えており、結果次第では引き続き下方向のリスクにも警戒が必要です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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