東京市場のドルは150円50銭水準でもみ合い、リスク選好で151円台乗せを試すか
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、様子見ムードが強まり150円50銭前後での小動きとなった。
昨晩の海外時間では、ボスティック・アトランタ連銀総裁が年2回の利下げを予想、最初の利下げ後は経済への影響を見るため休止することを想定するなど、慎重な利下げペースを予想していることを明らかにしたため、米10年債利回りは4.22%水準とやや上昇。ドルはしっかりの地合いとなった。
東京時間では、朝方発表された2月東京都区部消費者物価コア指数は前年比+2.5%で市場予想と一致したことで為替への影響は限定的。重要な米国経済指標発表を控えていることから積極的な売買は引き続き手控えられた。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:150円44銭
高値:150円63銭
安値:150円35銭
終値:150円49銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:163円31銭
高値:163円42銭
安値:163円18銭
終値:163円33銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:97円94銭
高値:97円97銭
安値:97円67銭
終値:97円67銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:190円94銭
高値:191円04銭
安値:190円82銭
終値:190円88銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:39881円73銭
高値:40226円99銭
安値:39840円34銭
終値:40097円63銭(前日比−11円60銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
23時45分、米、2月サービス業PMI(確報値)、前回:51.3、市場予想:51.3
23時45分、米、2月コンポジットPMI(確報値)、前回:51.4、市場予想:51.4
24時00分、米、1月製造業新規受注(前月比)、前回:0.2%、市場予想:−2.2%
24時00分、米、1月耐久財受注(確報値)、前回:−6.1%、市場予想:−6.1%
24時00分、米、1月耐久財受注(コア)(確報値)、前回:−0.3%、市場予想:−0.3%
24時00分、米、2月ISM非製造業景気指数、前回:53.4、市場予想:53.0
26時00分、米、バーFRB副議長が討論会に出席
米大統領選挙に向けた候補者選びの山場「スーパーチューズデー」
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限を上放れているが、転換線水準と20日移動平均線水準がともに下値支持線として意識された格好だ。ただ、ここ数日、徐々に上値を切り下げていることから、下値支持線である150円10銭水準の20日移動平均線を明確に割り込むと下へのバイアスが強まりそうな雰囲気はある。下を意識した場合のメドとして、基準線が位置する148円40銭水準がターゲットとなろう。
今晩の海外時間では1月の米耐久財受注、2月のISM非製造業景気指数など重要な経済指標を控えている。ここから明日のパウエルFRB議長の議会証言、ADP雇用報告を経て、週末の雇用統計発表まで為替は慌ただしくなる。
2月13日にドルは150円台に乗せて以降、上は13日の150円90銭、下は29日の149円21銭と3週間近く2円に満たない上下の狭いレンジで推移していたことから、エネルギーは十分蓄積されている。2月27日時点の投機筋のポジションが差し引き13.2万枚の円売りポジションと昨年11月の水準とほぼ同じであることを考慮すると、新たに円売りポジションを積み上げるよりも利益確定の解消を選択する可能性はある。
もっとも、日経平均など世界の株式指数、ビットコインなど様々な金融市場で、これまでの上限を突破(史上最高値更新)していることを考慮すると、リスク許容度の高まりなどを背景に投機筋がより円売りポジションを積み上げる可能性も意識しておきたい。投資家のモメンタムは良好なため、さらにポジションを積み上げてから解消というアグレッシブな選択をするかもしれない。
今晩の経済指標の発表後、ドルは上を意識し昨年11月16日以来の151円台を試すと想定する。今晩の上値メドは151円20銭、下値メドは150円20銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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