週明け4日(月)のドル円相場は堅調な値動き。
〇ドル円、日経平均の高値更新、FRB関係者のタカ派発言に米国時間に150.65まで上昇
〇ユーロドル、1.08台半ばで方向感に欠ける動き
〇ドル円、テクニカルの地合いは極めて強く、ファンダメンタルズも日米金利差縮小は当面見込めず
〇今後もドル買い・円売りの流れ続くか
〇本日、日本時間08:30の東京区部2月消費者物価指数に注目集まる、他にも重要イベント目白押し
〇本日の予想レンジ:149.75ー151.25
海外時間のレビュー
週明け4日(月)のドル円相場は堅調な値動き。(1)一部メディアによる「日本政府が物価上昇傾向を受けてデフレ脱却表明の検討を着手した」との観測報道や、(2)上記1を背景とした日銀による金融政策正常化期待、(3)円金利上昇に伴う円買い圧力が重石となり、アジア時間朝方にかけて、安値149.84まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(4)日経平均株価の史上最高値更新(リスク選好の円売り圧力)や、(5)米主要株価指数の堅調推移、(6)アトランタ連銀ボスティック総裁による「勝利を宣言するには時期尚早」「2024は計2回の25bp利下げを予想」とのタカ派的な発言、(7)米金利上昇に伴うドル買い圧力が支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値150.65まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間3/5午前6時00分現在)では、150.50前後で推移しております。
週明け4日(月)のユーロドル相場は方向感に欠ける展開。欧州時間朝方にかけて、安値1.0838まで軟化するも、一巡後に下げ渋ると、(1)ユーロ圏3月投資家信頼感指数(結果▲10.5、予想▲10.6)の市場予想を上回る結果や、(2)ECB理事会を控えたポジション調整が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値1.0867まで上昇しました。もっとも、買い一巡後に伸び悩むと、(3)欧州株の冴えない動き(ドイツ株は高値圏から反落)や、(4)欧州債利回り低下に伴うユーロ売り圧力が重石となり、本稿執筆時点(日本時間3/5午前6時00分現在)では、1.0855前後で推移しております。
本日の見通し
ドル円は前週末金曜日・昨日共に150円アンダーを試す動きが見られましたが、いずれも下値トライ失敗後に反発に転じる力強い動きとなりました。日足ローソク足が主要テクニカルポイントの上側で推移していること(テクニカルポイントがサポートとして確り機能していること)や、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「強気のパーフェクトオーダー」「ダウ理論の上昇トレンド」が点灯していること、上位足のみならず下位足でも強い買いシグナルが点灯していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは極めて強いと判断できます。また、ファンダメンタルズ的に見ても、王道の「日米金利差」は当面の間縮小しない(日銀はマイナス金利脱却後も金融緩和を続けて円金利の低位安定に努める可能性が高い+米FRBの利下げは早くとも下半期にずれ込む可能性が高い)と見られることから、今後もドル買い・円売りの流れ(日米金利差に着目した円キャリートレード)は続くと考えられます。
こうした中、本日は日本時間08:30に予定されている東京区部2月消費者物価指数に注目が集まります。市場予想を下回る結果となれば、ここ最近盛り上がりを見せてきた日銀による金融政策正常化期待が一転して後退する恐れも出てくることから、ネガティブサプライズ(CPI鈍化→円金利低下→円売り再開)に警戒が必要でしょう。尚、本日は上記以外にも、植田日銀総裁によるFIN/SUM2024での挨拶(13:00)や、米2月ISM非製造業総合指数(24:00)、バーFRB副議長発言(02:00)など重要イベント目白押しの1日となります。
本日の予想レンジ:149.75ー151.25
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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