東京市場のドルは147円台後半でのもみ合い、クーグラーFRB理事の講演に注目
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、積極的な売買は手控えられて147円台後半でのもみ合いとなった。
昨晩の海外時間では、良好な経済指標を受けた欧州通貨高でドルは軟調に推移。さらにメスター・クリーブランド連銀総裁による「FOMCは年後半には利下げへの確信が一段と強まるだろう」という発言を受けて、年内の利下げを改めて織り込む格好に。良好な3年債入札を好感し米10年債利回りは4.17%水準から4.08%水準まで下落。ドルは147円台後半まで売られた。
東京時間は、株式市場で決算発表銘柄の物色は活発となったが、日経平均は方向感に乏しい状況となったことから、ドルは手掛かり材料不足の地合いに。積極的な売買は手控えられて様子見姿勢の強い一日となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:147円88銭
高値:148円02銭
安値:147円72銭
終値:147円96銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:159円05銭
高値:159円30銭
安値:158円92銭
終値:159円24銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:96円48銭
高値:96円70銭
安値:96円44銭
終値:96円62銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:186円32銭
高値:186円56銭
安値:186円19銭
終値:186円51銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:36002円99銭
高値:36195円50銭
安値:35854円63銭
終値:36119円92銭(前日比−40円74銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時30分、欧、ミュラー・エストニア中銀総裁が講演
22時30分、米、12月貿易収支、前回:−632億ドル、市場予想:−623億ドル
24時30分、米、原油在庫(1月27日-2月2日)、前回:123.4万バレル
25時00分、米、クーグラーFRB理事が講演(理事就任後初めての講演)☆
25時30分、米、コリンズ・ボストン連銀総裁が講演☆
26時30分、米、バーキン・リッチモンド連銀総裁が講演☆
28時00分、米、ボウマンFRB理事が講演☆
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限からの大陽線で一気に100日移動平均線を突破。5日の海外時間には今年の高値148円82銭(1月19日、2月5日)を上回ったが、この水準を維持できず上げ幅を縮小したことで、5日海外時間につけた高値148円90銭水準が、目先の上値抵抗線として意識されつつある。
時間外の米10年債利回りは4.08%水準と積極的なドル買いに動くには材料難の状況にある。今晩も目立った経済指標は予定されていないが、4人の政府高官の講演を控えていることから、昨夜の海外時間同様、注目度は高い。
特にFRBで初めてのヒスパニック系理事となる元世界銀行の米国理事を務めたエコノミストのアドリアナ・クーグラー氏が、どのような発言を行うのか注目だ。FRB理事として最初の講演のため、「ハト派」でも「タカ派」でもない無難な「中立」的なコメントをしそうな気はする。「早期の利下げを検討するデータがそろっていない」といったスタンスであれば、ドルは148円前後でのもみ合い継続となろう。
ドルはこう着感を強めており、日足の一目均衡表の雲上限が位置する146円台前半と足元の高値水準である148円90銭水準での狭いレンジ推移となりそうだ。3月会合での利下げ開始の公算が無くなりつつある今、市場では5月会合もしくは6月会合での利下げ開始を織り込んでいる。このコンセンサスが大きく変わらない限り、ドルのもみ合いは続くと考える。
今晩の海外時間では、引き続き要人発言に注目するが、レンジ内を逸脱するような展開は手控えられよう。今晩の上値メドは148円50銭、下値メドは147円50銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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