米金利と米国株に先高感(2016年12月2日)

チーム・トランプは3〜4%成長を公約、ドルと米金利と米国株に先高感です。

米金利と米国株に先高感(2016年12月2日)

ドル円:12月2日のファンダメンタル分析

財務長官ムニューチン氏と商務長官ロス氏の考え方

テーマ:チーム・トランプは3〜4%成長を公約、ドルと米金利と米国株に先高感が生じています。

トランプ次期政権は、元ゴールドマンサックスのパートナー、ムニューチン氏を財務長官に、著名投資家のウィルバー・ロス氏を商務長官に、それぞれ指名すると発表、その指名後には上院の承認が必要となります。

ムニューチン氏は30日の米国経済専門局CNBCとのインタビューで、
1.「最も重要なのは米国経済が成長を維持することだ」と強調。
2.経済でも、米国内総生産(GDP)で3〜4%の成長を持続可能にすることが不可欠で可能だと公約。
3.成長を実現するためにも、減税に特に力を入れる方針を示した。
税制改革はレーガン政権移行最大になうると強調、法人税を15%に引き下げるほか、アッパークラスではなく特にミドルクラスの大幅減税を計画しています。

4.更に規制に関して、金融規制改革法(ドッドフランク法案)は複雑すぎると、廃止または修正の可能性を示唆。
確かにトランプ次期大統領は選挙キャンペーンでドッドフランク法の廃止を掲げていました。
5.また、トランプ次期大統領が大統領選挙を考慮し利上げを見送ったとして批判していたイエレンFRB議長に関しては、「イエレン氏はFRB議長としてよくやっている」とコメント。
ロス氏もイエレンFRB議長は理にかなった良い仕事をしているとの見解を示しています。

商務長官に指名されるロス氏は、
1.常識のない貿易案を修正していくとし、「輸出を促進する計画」を強調しています。
2.環太平洋パートナーシップ(TPP)よりも「2国間の通商交渉の方が合意に至る良い方法だ」との見解を示しています。3.関税は最終手段だと強調。

トランポノミクスを織り込む動きはまだ始まったばかりですが、ドルや金利や米国株の先高感は根強い。

ウォール街出身というムニューチン氏の経歴に、民主党議員らは拒否反応を示すでしょうし、金融界出身だけに、議会聴聞会ですんなり承認されるというわけにはいかないでしょう。 しかし議会では、共和党が人事の承認に必要な過半数議席を握っている訳で、しかもムニューチン氏は根っからの共和党員というわけではない。上院の次期民主党院内総務であるチャールズ・シューマー氏に何度か献金しているし、オバマ氏が大統領に初めて出馬した際にも献金しました。それどころかムニューチン氏は最近、大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン氏が掲げたインフラ銀行の創設案にも言及し賛成しています。これらの言動を見る限り、現実的な姿勢で職に臨みそうです。
相対する意見の間でバランスをとりつつ、トランプ氏が1年目の目標に掲げる税制改革、インフラ投資、国家債務の膨張を伴う予算の策定といった一連の政策を上手く進めて行くと想定します。

ドル円:12月2日のテクニカル分析

ポイント:1日深夜へ一旦114.71まで上値を戻したものの、日中高値の114.82を更新するには至らず、113.00を割り込み、前回トップからも5日目に入った為、弱気サイクル入りとして次の安値形成期への下落を想定します。下値目途は当初113.00前後、更に11月28日安値の111.35を試す流れでしょう。
また前回ボトムからも4日を経過したので、12月1日高値の114.82を上抜く場合には、強気サイクル入りとして次の高値形成期への上昇と、115台の後半を試す流れでしょう。

動意変化が出るか重要な局面

イベント前のポジション調整の様相で、小反落、上昇一服地合いが観測され週末の動きに注目。
上値攻防の目は依然かわらないものの、下値試しの動きもありです。
市場の勢いは全般には動意薄の様相。
昨日は、スタート直後を高値に調整、揺り返しを見て、終盤下げています。
上下動を一定リズムで繰り返す展開で、方向感が出ませんでした。
流れを引き継いで、足元の方向性を失っているのでポジションの軽減を推奨します。
トレンドフォロー系に変化は見られていないのですが、リスク先送りの動きが続いているので、
意識された節目、2月16日高値の114.87に面合わせしているので、動意変化が出るか重要な局面です。

上値目途は、23時台高値圏114.71、早朝の1日高値の114.82が抵抗節目。
下値目途は、前日安値圏113.83、上昇中の日足5日線の113.57が支持目安。
上下に各々抵抗・支持が観測され、動意低下に繋がりそうな位置関係。

イベント日、方向を確認。今日のレンジは、113.50~114.90

本日のポイントは、イベント日なので方向を確認したい。
もし陰線引けで大きく切り下がると、来週の下値余地を強めるでしょう。
 
米ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック最高経営責任者(CEO)が、昨日トランプ氏勝利後の上昇相場について「勢いを失いつつある」ようだと指摘。 来年の次期政権発足までに流れが反転する可能性を指摘したこともドルの上値を抑えました。

テクニカルは、上昇トレンドが再開し、115.00超のストップがつけば、2015年の高値125.85から2016年の安値98.90までの下落幅の61.8%戻しの115.55を目指す展開でしょう。日足・一目均衡表は三役陽転の状態を保っています、200日移動平均線も上向き基調になりつつあることで、押し目買いスタンスで臨むべきでしょう。

今日のレンジは、113.50~114.90と見ます。

オーダー/ポジション状況

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