ドル円、振れを伴いつつも147円台で底堅い動き。本日は日米のインフレ指標に注目(1/26朝)

25日(木)のドル円相場は乱高下しつつも底堅さを維持。

ドル円、振れを伴いつつも147円台で底堅い動き。本日は日米のインフレ指標に注目(1/26朝)

振れを伴いつつも147円台で底堅い動き。本日は日米のインフレ指標に注目

〇ドル円、米国時間に147.93まで上昇後147.09まで反落するも持ち直し147円台後半での推移
〇米主要株価指数の堅調推移、米3QGDP、新築住宅販売の好調がサポート
〇新規失業保険申請件数、耐久財受注、シカゴ連銀全米活動指数の不冴えは重石に
〇ユーロドル、ECB声明文等に利下げ示唆なく1.0901まで上昇後、総裁ハト派発言に1.08台前半に反落
〇ドル円、主要テクニカルポイントの上側で推移、強い買いシグナルも複数同時点灯、地合い強い
〇ファンダメンタルズも日米金利差拡大と円キャリートレードの継続期待が、ドル円をサポート
〇本日は日米のインフレ指標に要注目
〇引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:147.25ー148.75

海外時間のレビュー

25日(木)のドル円相場は乱高下しつつも底堅さを維持。(1)5・10日要因に絡む実需のドル買い(公表相場決定にかけてのドル不足)や、(2)米金利上昇に伴うドル買い圧力、(3)日経平均株価の持ち直し(3営業日ぶり反発)、(4)米主要株価指数の堅調推移、(5)米10ー12月期GDP速報値(結果3.3%、予想2.0%)の市場予想を上回る結果が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値147.93まで上昇しました。

しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(6)米新規失業保険申請件数(結果21.4万件、予想20.0万件)の冴えない結果や、(7)米12月耐久財受注速報値(結果±0.0%、予想+1.5%)の市場予想を下回る結果、(8)米12月シカゴ連銀全米活動指数(結果▲0.15、予想+0.06)の市場予想を下回る結果が重石となり、日本時間23時過ぎに、安値147.09まで反落しました。もっとも、売り一巡後に下げ渋ると、(9)米12月新築住宅販売件数(結果66.4万件、予想65.1万件)の市場予想を上回る結果や、(10)短期筋のショートカバー、(11)対ユーロでのドル買い圧力(ドル円連れ高)が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間1/26午前6時00分現在)では、147.70前後まで持ち直す動きとなっております。

25日(木)のユーロドル相場は冴えない動き。(1)ECB理事会にて利下げ検討を示唆する文言が見られなかったこと(ECBは3会合連続で政策金利を据え置くと共に「金利は十分に長期間維持される必要がある」との言及あり)や、(2)欧州債利回り上昇に伴うユーロ買い圧力が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値1.0901まで上昇しました。

しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(3)ラガルドECB総裁による「利下げ開始時期は夏の可能性が高い」「ユーロ圏経済は短期的な下振れリスクがある」「インフレはさらに鈍化すると予想」とのハト派的な発言や、(4)上記3を背景とした欧州債利回りの急低下、(5)欧州経済の先行き不透明感(欧州時間に発表されたドイツ1月IFO景況感指数は予想86.7に対して結果85.2と冴えない結果)、(6)一部通信社による「ECBはインフレ統計が改善すれば3月にも利下げ議論を開始する用意がある模様」とのハト派的な報道が重石となり、米国時間午後にかけて、安値1.0821まで反落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間1/26午前6時00分現在)では、1.0840前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は下落後に急伸するなど力強い動きが続いています。日足ローソク足が全てのテクニカルポイントの上側に位置していること(ダウンサイドにサポートポイントが複数並んでいること)や、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「フィボナッチ61.8%戻し」が成立していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます。また、ファンダメンタルズ的に見ても、日米金融政策の方向性の違い(米FRBによる利下げ開始時期の後ずれ観測と、日銀によるマイナス金利解除後も金融緩和を続けるとの見方の組み合わせ)や、それに伴う円キャリートレードの継続期待(日米名目金利差は当面縮小しないとの見方が市場コンセンサス)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。

本日予定されている東京区部1月消費者物価指数が市場予想を下回る場合や、米12月PCEデフレータが市場予想を上回る場合には、「日本のインフレ鈍化期待→日銀による金融緩和長期化観測→円売り」の経路と、「米国のインフレ懸念→米FRBによる利下げ開始時期の更なる後ずれ観測→ドル買い」の経路が組み合わさることで、ドル円がもう一段押し上げられる可能性もあるため、当方では引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします(1/19に記録した高値148.82を試すシナリオを想定)。

本日の予想レンジ:147.25ー148.75

注:ポイント要約は編集部

振れを伴いつつも147円台で底堅い動き。本日は日米のインフレ指標に注目

ドル円日足

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